大樹の森。
暫く長旅になると言うことで、ミカはクラウスの墓参りをしてから行くことになった。
クラウスの埋葬については、晴人や瞬平、イーヴリンを中心に行い…
墓標に関してはウィザード・ランドスタイルで石を運び、それらしい形に削り、名前を刻んでいた。
ミカは静かに手を合わせ、眠っているクラウスに決意の言葉をかける。
「お爺ちゃん、私、行って来るね。…ウェルテクス一族の真相を知ることもそうだけど……皆の敵を、絶対に取る」
そう告げると、ミカは少し後ろで待っていた晴人達のほうを向き、頷く。
彼らは同じようにして頷くと、ミカの力を制御する方法を探すべく、JMハンターズギルドに向かっていた。
その道中、ミカはユーテキやイーヴリンに尋ねる。
「ところで、このJM…どうやったら自由に使えるようになるのかな」
「それは…やっぱり、ジェネレーターしかないんじゃないかな。ウェルテクス社で作られている製品のエネルギーの大半は、JMハンターから仕入れたJMで賄われているし」
「ただ、世界各地でいつ戦争が起こってもおかしくないほどの緊迫した状況下だ。当然、ジェネレーターも帝国軍に最優先で支給される。……果たして、ギルドに行ってもジェネレーターを貰えるかどうか」
「……まあ、普通に考えたら…無理かもな。帝国に追われている奴らにジェネレーターを渡すってなったら、危険になるのはそのギルドだ」
晴人も、常識的に考えて無理ではないのか…ということを漏らす。
確かにミカ達は今、帝国にマークされている。
幸い指名手配書は出ておらず、「お尋ね者」として騒がれることはなかったが…世界を渡り歩くJMハンター達は本職の情報屋であるイーヴリンよりは情報を持たないものの、それでも市井に暮らす人間よりは情報を得られるのは確か。
もしかすれば自分達を騙し、帝国に売り渡す危険だってあるのだ。
ミカはうーんと唸りながら、とんでもない提案をする。
「うぅーん………だったら、…忍び込んで盗む?」
「ちょっ、ミカ、やめてよね!?何で君って、忍び込んで物を得ようとするの!!?」
「…そういえばユーテキ君って、ウェルテクス社に侵入したミカちゃんに…カードキー目的で捕まえられたんだったっけ?」
「ミカちゃん…流石に、今この状況で盗みに入ったら、それこそばれた時にジェネレーターを貰えないと思うんだけど…」
「じょっ、冗談よ冗談!真に受けないでってば」
ミカはそう言うが、ツッコミを入れたユーテキ・瞬平・凛子は白々しい目で見ている。
…特に、被害者であるユーテキは…
イーヴリンは「ははっ」と大声で笑い、コヨミは少し考えたような顔で、彼女に尋ねる。
「…ジェネレーターって、帝国も使っているんでしょ?だったら、その人達から奪い取るとか…」
「無理だと思うよ。確かに帝国の奴らも使ってはいるけど、ミッドノクスや聖海騎士団の中でも高い実力を持つ者にしか支給されないんだ。特務機関Gに至っては、構成員全員が持っているって話だよ」
「つまり、コヨミの言った方法を取るには……帝国の中でも指折りの奴らと戦わないといけない、ってことか」
「そう…」
「だから、一番楽で手っ取り早い方法は…JMハンターズギルドに行くことなんだよ。あるかどうかは分からないけど……まあ、運がよければ旧型ぐらいは貰えるはずだよ」
「運がよければ、だけどな」
晴人はそんなことを呟きながらも、別のことを考えていた。
…ミカが“シアーズ”と呼ばれる聖獣になった瞬間、ウォーターリング・ウォータードラゴンリングがそれに反応していた…
同じ『水属性』と考えれば、納得はできる。
しかし本当にそれだけだろうか。
あの共鳴現象には、もっと別の理由があるのではないのだろうか?
――だが、そんなことを考えても…今の段階でそれが分かることは、ない。
晴人は指輪とシアーズの共鳴現象について深く考えるのはやめ、まずはジェネレーターをどうやって手に入れるかに集中していた。
その頃…
ウェルテクス社にある誰もいない薄暗い部屋で、オリジンファントムが声を掛けていた。
『――シャドゥ、いるのだろう。姿を現せ』
『…イエス…』
オリジンがそう言うと、机の影から何かが出てくる。
闇の属性を持つ、シャドゥファントムだ。
シャドゥは姿を現し、オリジンに頭を垂らしつつ…命令を待つ。
『シャドゥ、指輪の魔法使いのことは聞いているな』
『…イエス』
『ウンディーネはセラピアの町、セルシウスは聖地ラディスで待機するよう命じてある』
『…それでは、私は…ウェルテクスの研究資料があるという、あの屋敷に?』
『いいや。お前はあるゲートを絶望させてもらいたい…指輪の魔法使いを倒すのも大事だが、我々の仲間を増やすのも大事だからな』
そう言って、オリジンはあるゲートの写真を見せる。
それを見たシャドゥは、小さく頷くと、近くにあった椅子の影の中に潜るかのように退室する…
オリジンはそれを見届けた後、人の姿に戻り、部屋を後にしていた。
〜〜〜
JMハンターズギルドは、ティエラの町から南西に1時間歩いた場所にある。
当然、道中も魔物が多く…実際に掛かった時間は、2時間半ほど。
その際に大怪我をした回数が多かったのはユーテキで、これでこの先本当に大丈夫なのか瞬平や凛子、コヨミは心配になっていた。
そして…
「……やっと着いたな、JMハンターズギルド…」
「ユーテキのせいで、かーなーり、時間掛かったわね…」
ボロボロになりながらも、晴人とミカは目の前にあるJMハンターズギルドを見て一息つく。
外観はかなり広そうで、やはり世界各国に散らばるハンター達の集まる場所だけあってか、宿屋に防具屋、道具屋、武器屋と店も多い。
その一方で、ミカにぼろくそに言われているユーテキはというと…
木の棒でフラフラな体を支えながら、言い訳を開始。
「……いや、だって、――コヨミちゃん達にアップルグミを要求しても…『戦闘中にお菓子食べるな』って…!」
「や、その、…それで回復できるなんて…私達、知らなくて……」
「うん…だって戦ってる時にグミって、……僕もちょっとどうかなって…」
「この世界、本当に何でもアリね…」
ユーテキの言い分によれば、何度必死に回復アイテムをくれと懇願しても…凛子・瞬平・コヨミの三人に「駄目」と何度も言われ続け、瀕死の重症を何度も体験したからとのこと。
当然、貴重な治癒術を持つミカの苦労が増えるばかりで、これは流石にミカもユーテキも辛いと思ってかイーヴリンがきちんと説明。
ちなみに、グミ=回復アイテムと知った時の、ユーテキに対するコヨミの言い訳は
「そんなの、説明されたこともないから分かるワケないじゃない…」
…だったとか。
JMハンターズギルドの中に入ると、やはりその広さに圧倒されてしまう。
一階にはギルド当主の趣味か、JMハンター達が屯する酒場がある。
イーヴリンによれば、JMハンター達が多く集まるこの酒場には情報が集まりやすく、彼女もたまにここに訪れては情報を買い取っているのだとか。
ジェネレーターを貰うのもそうだが、これから先の長旅に備え、準備をしておくことも必要だとイーヴリンは話す。
更に、先程も言ったとおり酒場はこのギルドの中で情報が一番流通している場所…もしかすれば新しい情報を得られるかもしれない。
情報収集、ジェネレーター、買出し…これらを円滑に進めるには、やはりここで一度、三手に分かれるしかないだろう。
「ここのギルドの長とはそれなりに長いからね、私はジェネレーターを貰いに行って来るよ」
「あっ、私も!私に関係していることだもん、私が貰いに行かないと」
ジェネレーターを貰いに行く班は、イーヴリンとミカ。
買出しに関しては…「自分達に任せて」とばかりに、瞬平や凛子、コヨミが立候補する。
戦闘に関してはからっきしな分、自分達でできることは優先的にやりたいのだろう。
当然、余った晴人とユーテキは酒場での情報収集班となり、3組に分かれて別行動を開始する。
酒場では怖そうな人達(ユーテキ談)が屯しており、小動物系で体格も小さいユーテキは…情報を聞き出そうとしても、からかわれててんてこ舞いになるだけだった。
…まあ、瞬平がいても同じことになったのに変わりはないだろうが…
「おい坊主、そんな細い腕でJMハンター希望かぁ?」
「いーねぇ若いってのは。でも、魔物に食われないよう気をつけなよぉ」
「え、あ…はい……」
「そうそう。確かに金になる仕事ではあるが、ひとたび油断すれば……ズガーン!!」
「ひゃあっ!?」
「…あっはっは、おいおい。こんなんでビビッて大丈夫かぁ?」
「そうそう。おうちに帰って、ママのミルクでも飲んでな」
ユーテキと絡むJMハンター達は、多少酔っているのか、ユーテキをからかって遊んでいる。
しかしあまり暴力的な絡み方をしたり、どう見てもJMハンターに向かないユーテキに「まあ頑張れよ」と言ってくれる辺りは、いい人達なのだろう。
…だがその一団に開放されると、ユーテキはまた別のJMハンター達に絡まれてしまう…
まあ、瞬平がいても同じことになったのに変わりはないだろうが(2回目)。
何やってんだか、と晴人が遠巻きに眺めていると……そんな彼に声をかけてくる男がいた。
「……おい、そこの兄ちゃん。珍しい指輪してるな」
「俺のことか?」
「どう考えてもお前しかいないだろ。ちょっと見せてくれないか?」
「…見せるだけだぞ」
晴人は訝しげな顔をしつつも、指に嵌めていたフレイムリングを男に見せる。
するとその男は、晴人の手からそれを素早く奪い取ると、物珍しそうに指輪を眺めていた。
「…ほお、この指輪は…オリジナルJMか?見たこともない形に加工してるなぁ、帝国に渡せばかなりの金になっただろうに」
「おい、見せるだけって言っただろ。返してくれないか?」
「もうちょっと待ってろって。……ふーむ…俺も長いことJMハンターをやってきているが、こんな珍しいJMは初めてだ」
「それはJMじゃない、魔宝石でできた指輪だ。いいから早く…」
「これは…やっぱりあれか?最近噂になっている、【ユグム坑道】にある珍しいJMなのか??……かーっ、俺としたことが、こんな若造に先を越されるなんて」
「だーかーら…それはJMじゃない、それにユグム坑道なんてまだ行った事もないし……そもそも俺は、JMハンターじゃないから!」
晴人は男に必死の説得を続け、とりあえず『ユグム坑道に行ったことはない』ことだけは理解してもらえた。
…それでも、指輪を返してくれる気配はなかったが…
そうしていると、酒場を営んでいる恰幅のいいおばさんがやって来て、酔い覚まし用のキツいジュースを持ってくる。
どうやら相当酸っぱい果実を使っているようで、飲んだ男は口をかなり窄めていた。
「まったく。ルピートの旦那、あんまり若い子をからかうもんじゃないよ」
「すっぱー!!…いやあ、すまねぇな。あまりに珍しいJMだったもんだから、つい」
「だから、これはJMじゃないって…。その口ぶりだと、あんた、JMハンターなのか?」
「おうよ!」
「……まあ、今は単なる飲んだくれの親父だけどねぇ」
快活な笑いをしながらそんなことを言うおばさんの言葉に、ルピートという男はがっくりと肩を落とす。
しかし、軽く落ち込みつつも…あまり根に持たない性格なのだろう。
晴人に指輪を返すと、ルピートは興味深げに彼を見ながら、尋ねていた。
「ふーむ。お前…只者じゃないな、俺様には分かる!JMを知り尽くしている男はな、目の前にいる人間がどんな奴なのかも見極められるってもんだ」
「あっそ…」
「お前、他にも珍しいJM持ってるだろ?」
「いや、持ってないし。俺が持っているのは、魔宝石の指輪だし」
「ケチケチしないで見せろ!ほーれほれほれ」
「いや、別にケチって…ひゃははっ、ちょ、くすぐるのやめてー!?」
晴人とルピートはそんな漫才を繰り返しながらも…
最終的には残りの変身リングも奪い取られ、ルピートはどれも珍しそうに見ていた。
一方で彼に振り回されっぱなしの晴人は、ゼェゼェと息を荒げつつ、指輪を返すよう要求。
しかしルピートはハリケーンリングを見ており、晴人との噛み合わない会話を続ける。
「…おい…もういいだろ、返してくれって……」
「ほー…どれもこれも、珍しいJMだな。しっかし、帝国に売りつけないで指輪みたいに加工してるって…珍しい奴だな、お前」
「いや、それJMじゃないから…!」
「しかし、珍しいJMをよくもこれだけ集めたもんだ。もしかしてお前、かなり腕のいいJMハンターか?」
「だから…それは魔宝石の指輪だし、俺は指輪の魔法使い…!」
「おぉそうだ、お前、JMハンターとして旅をしてるなら…俺の息子見ていないか?珍しい目の色だから、一目見ればすぐ分かるんだが」
「俺はJMハンターじゃないって…!いつになったら分かってくれるんだ!?」
「ならば…変わってみせろ!」
「待てそれゼクロォォォス!俺スーパー1ちがぁぁぁぁぁう!!」
「だとしたら許せないぜ」
「いやそれ…スカイライダー…!」
「なんとかなるさ!サッカーと明日のパンツさえあれば!!」
「そんなの天馬とオーズが泣いてるよ!?」
「天が呼ぶ地が呼ぶ人が呼ぶ…」
「ストロンガーでもないからー!!」
「探偵オペラ!」
「絶対違う!」
「パパンショーック!」
「どこのコブラカメワニ!!」
「これまで迎撃に徹してきた俺達だが、平和を奪われた今」
「それ沖さん!」
「攻める為にこの拳を振るわせてもらう」
「ツッコまれても続けんの!?」
「唸る鉄拳、飛竜拳!」
「ウィザードではパンチ技は禁止されています!」
「スターライトブレイカー!」
「それも違う!魔法使うのは一緒だけど!!」
「分かってる、あれだろ?セタップ…」
「Xライダーでもなぁぁぁぁぁい!」
「Yes!ドキドキふたりはフレッシュスイートハートキャッチスマイルプリキュアGoGoスプラッシュスター!!」
「全部混ぜるな全部ぅぅぅ!」
「じゃあ何か、電波人間…」
「タックルじゃないから!指輪の魔法使い!!ウィザード!!!」
「成程……で、将来有望なJMハンターであるお前に頼みたいことがある」
「JMハンターじゃないって言ってるだろぉぉぉ!?」
「ちなみに、JMは『Jinsan Maziyabe』の略じゃないからな!」
「分かってるよそんなの!ジェネスミグレイトだろ、神敬介マジヤバちゃけパネェじゃないのは誰だって分かるよ馬鹿!!」
「で、将来有望なJMハンターであるお前に頼みたいことがある」
「……もういいよ…JMハンターで、……で、何…?」
総てにツッコミを入れ、『あ、これ絶対聞く気がないな』と悟った晴人…
諦めに満ちた顔でルピートを見ながら、JMハンターを肯定していた。
それを聞いたルピートは、955文字分に渡る余計な話から一転、真面目に話をしていた。
「さっきも言ったとおり、【ユグム坑道】にはな…珍しいJMが眠っているって話だ」
「成程…でも、それは帝国の奴らも知っているんじゃないのか?」
「ところがどっこい。ユグム坑道にあると言われる珍しいJMは、ついさっき入った情報なんだ。帝国もまだ掴んじゃいないと思うぜ」
「……それで?」
「一人で行こうにも、最近はモンスターも増えてきてな。ユグム坑道も例外じゃない。加えて…最近じゃ『ファントム』って謎のモンスターも出てきているって聞くし」
「!…流石JMハンターズギルド、情報の出回りが速いな…」
既にファントムについての情報を、ある程度ではあるが仕入れているルピートに晴人は驚く。
…人の口に戸は立てられぬ、とはよく言ったもんだ。
晴人はそう思いながらも、薄々と嫌な予感を感じつつ、ルピートに尋ねる。
「……で、それを俺に話した理由は?」
「おっ、流石有望な若手ハンター、話が分かるな。……俺と契約して、ユグム坑道に行ってよ!」
「なんでそんなキュウべぇ風にお願いするんだよ!また脱線する気かあんた!?」
「…冗談はさておき、俺と一緒にユグム坑道に行ってほしいってのは確かだ。タダとは言わない、お礼に…俺のやれる範囲であれば、頼みごとを1つ聞いてやってもいいぜ」
ルピートの頼みを聞き、晴人は嫌そうな顔を見せる。
…彼につき合わされれば、どんな目に遭うかは目に見えているからだ…
しかし、断ろうにも…ルピートは1つだけ、ハリケーンリングをなかなか返そうとしない。
――明らかに晴人の首を縦に振らせるために、人質ならぬ物質にしているのだ。
ただでさえウォータードラゴンも敵に奪われているのに、ハリケーンリングも返してもらえないままでは色々と支障が出る。
晴人は深い溜息をつきながら、ルピートに尋ねていた。
「……はぁぁ…分かったよ。どうせ、ついて行かないと指輪を返さないって魂胆だろ」
「物分りがよくて助かるぜ。それじゃあ、そうと決まれば出発だ!」
「いや、俺には連れがいr」
「男2人のプチ冒険…華がないのは寂しいが、文句は言ってられねぇもんな!ほら、行くぞ」
「や、ちょっ…コート引っ張るなぁぁぁ!?」
晴人はルピートに待ったをかけるが、この男、止まる気配はない。
当然、ユーテキも他のJMハンターに絡まれていたので、晴人が何処かに連れて行かれる光景など見ているはずもなかった。
まあ、瞬平がいても同じことになったのに変わりはないだろうが(3回目)。
――だが…
その光景を窓の外から覗いている、一人の男の姿がそこにはあった。
〜〜〜
「――えっ、あいつ…いないのかい?」
「心当たりはないんですか!?」
二階にある、JMハンターズギルドの長の部屋には…面会をしたい人間のための受付が存在している。
帝国がオリジナル・レプリカ問わず欲しているためか、富を得ようとJMハンターになりたい人間が急増し、このギルドに足を運ぶ。
しかし、生半可なものがJMハンターになっても死ぬだけで…何よりもその長は、自分が認めた人間以外のJMハンターはギルドに加わらせない。
実際に彼の人を見る目は確かで、彼の目に適わなかったJMハンターはあまりの厳しさに自ら辞めるか…魔物に襲われてそのまま死ぬか、と言う末路を送っていた。
受付の女性は少しばかり考えた後、思い当たる節があったのか、イーヴリンとミカに話していた。
「そういえば…ユグム坑道に、まだ発見されていない珍しいJMがあるそうですよ。もしかしたら、それを取りに行ったのかもしれません」
「さあ…どうかねぇ。あそこは手ごわいモンスターが多いし、あいつほど慎重な奴ならすぐには行かないで、暫く様子を見るだろうさ。場合によっては、帝国に情報を売って金銭を得ることも可能なわけだし」
「どうするの、イヴ?このままジェネレーターが貰えないと…」
「とりあえず、一応酒場を探してみよう。あいつはよく、そこで飲んでるからね」
ミカとイーヴリンは階段を下り、一階の酒場に向かう。
だが…
そこで彼女達を待っていたのは、JMハンター達に絡まれた上に、酒入りのジュースを飲まされたユーテキの姿だった。
しかもかなり飲まされたのか、すっかり泥酔しきっている状態。
まあ、瞬平がいても同じことになったのに変わりはないだろうが(4回目)…
ミカは慌ててユーテキのほうに駆け寄り、イーヴリンはと言うと、JMハンター達を叱り飛ばす。
「うわっ、ユーテキ!?ちょっと大丈夫!!?」
「いや…らいびょうぶらよ〜……あふぇははひゃ…」
「…あんた達!絡み酒はするもんじゃないよ、相手はまだ子供だろ!!」
「す、すまねぇってイヴ…」
「いやー…俺達もつい、ハイになっちまって…」
そう謝る男達の顔も、耳まで赤い所を見ると…相当酔っていたのだろう。
合流してきたコヨミ達もユーテキの惨状に驚き、凛子は急いで水を貰いに走る。
イーヴリンは呆れたように頭を抱えつつも、JMハンター達に長の居場所を尋ねていた。
「まったく。――ところであんた達、“あいつ”は見てないかい?」
「え?……あれ、さっきまでいたような…そうでもないような……」
「覚えてないんだよなぁ。俺達、ずっとあの新米のボウズと遊んでたから…」
「まあ…あの人のことだし、フラッと帰ってくるだろ」
「こっちは急いでいるって言うのに…仕方がない、帰るのを待つしかないか」
「…ねぇ、そういえば……晴人は?」
コヨミは不安げな顔で周囲を見ながら、ミカ達に尋ねる。
…確かに、この酒場には晴人の姿はない…
ユーテキに聞こうにも、完全に呂律が回っていない上に……今の今までJMハンター達に遊ばれていた彼が晴人の行方を知っている可能性は、極めて低い。
「トイレじゃないの」とミカが言うが、先程男子トイレから出てきたばかりというハンターにそれらしい人間はいなかったと証言され、頭を悩ませる。
――彼に限って、勝手に別行動を取るなんてありえない
――もしかして、帝国に捕まった…?
誰もが不安げにしていると、酒場のおばちゃんがミカ達にジュースを持ってきながら、話していた。
「晴人って、もしかして珍しい指輪をした兄ちゃんかい?」
「…晴人を知ってるの!?」
「確か……ルピートの旦那と暫く話した後、二人でここを出て行ったよ」
「それで、晴人君はどこに!?」
「あたしもこいつらの面倒を見ないといけなかったからね、行き先までは知らないよ。……なんか、神ナントカがマジ危険…ってのは覚えてるんだけど」
……それ、凄まじく関係ないことじゃ…
コヨミも凛子もそう思いながらも、晴人を何とかして探し出そうとする。
コヨミは急いでガルーダやクラーケン、ユニコーンを飛ばし…凛子もミカやイーヴリンと一緒に、外のほうを捜しに行く。
残った瞬平は、……自分の末路だったかもしれない状態のユーテキの介抱を任されていた。
「…って、何で僕は居残りなんですか!?」
「おぅぅえぇぇ…」
「煩いわね、瞬平ユーテキと仲いいでしょ!」
「それに、酔い潰れとチチンプイがいても…晴人は見つからないだろうし…」
「役に立たないのはさておき、コヨミも残るから別にいいじゃないか」
「瞬平君、ユーテキ君お願いね!吐く前にトイレに連れて行ってあげてよ!!」
「えーっ、ちょっと待って……いやユーテキ君のほうが待って、ここで吐かないでぇぇぇぇぇー!!?」
「…おうっぷ…」
相変わらず、女性陣からの扱いが冷たい瞬平(+ユーテキ)。
彼らの明日は………何処だ。
***
まさかのギャグ回w
まあ、たまにはこういう回があってもいいですよね。
…重過ぎると…DCDRWやコア大戦の二の舞ならぬ三の舞になりますから……←
またも盗み出そうとするミカw
なんで…発想がそっちに行き着くんだ…?
しかも、ウェルテクス社のカードキーに至っては、ユーテキごとですからねw
敵さんも別の動きを見せてきましたね。
今度の敵はシャドゥ確定。
闇の精霊ですねー。ちなみに、闇のセンチュリオンでもある、テネブラエ(CV:デネブ)の名前を借りようかと迷ったことも……数秒w
しかし喋り方はアルファ(イナクロ)風って…
グミネタやっと回収w
まあ、凛子コヨミ瞬平が戦闘でできることと言えば…料理かアイテム投げ渡しぐらいですもんね。
それ以外では、なるべく仕事を上げていきたいですが。
そういう意味で…凛子はミカ・イーヴリン、瞬平はユーテキと何かしら会話をしてくれたほうがいいんです。全員空気にならない意味でも!
コヨミは…今後出てくる人に期待。今でも目立ってますが。
ルピート…お前、ブラカワニパパンの生まれ変わりか(違)
そしてウィザブレではかなり珍しい、ギャグの応酬w
しかも絶対ウィザブレには関係ないものばっかりじゃないかww
…物質にされたハリケーンェ…
ちなみに、晴人がルピートの条件を飲んでくれた時点(=コート引っ張って連れて行かれた後)でちゃんと返してもらったので、心配は無用です。
そして瞬平とユーテキの扱いって……
次回は晴人の単体戦。
まあ、あんまり心配要らないでしょう……ルピートが余計なことしなければw(フラグ回収)