「ちょっと座っていいかな?」
「どうぞ。」
秀樹がそう促すとコメットとレアはその場に腰掛けた。
「・・・ところで。」
「何ですか?」
「君たちはどうやって今の状況を打開しようと考えている?」
それを言われたピクミン達はお互いに顔を見合わせた。
「えーと・・・とりあえず、皆を説得して、団結させて、ホコタテ社に立ち向かって・・・」
「じゃあどうやって皆を説得するんだい?皆無視するかもしれないだろう?」
「「「うっ!」」」
その場の全員が言葉に詰まった。今まさにそれを話し合っていたところだった。
「・・・・・・・・・・」
しばらくの沈黙が訪れた。
「・・・考えてないんだな。よーく分かった。」
その場の全員が赤面した。
「まあいい。オレに妙案がある。」
そのレアの言葉にみんなが耳を傾けた。
「ピクミンなら誰もが持っている従属本能・・・コレとコレだ。」
レアはまず自分の宇宙服のアンテナを指差し、そして懐から笛を取り出した。
「!それは!」
「ピクミンはこれさえ吹けば皆集まる。ここで吹いても意味は無いが、一応範囲を広げてあるからそれぞれの砦で吹けば砦のピクミンは皆集まってくれるだろう。」
「おお!」
全員が納得した。
「あとは説得だ。オレは熱意持っての説得は下手だから、コメットとその砦にいる色のピクミンに頼むぞ。」
「わかった。」
「「「了解!」」」
全員がレアのアイデアを了承した。
「・・・さてと。あとは行く順番だな。・・・どこから説得する?」
また全員が悩んだが、作戦を考える時よりは早く決まった。
「・・・オイにやらせて下せえ。」
五郎が手を挙げたのだ。
「ほう。何でだ?」
「・・・紫ピクミンを仕切っているのはオイでえ。犠牲を使ってでも宝探しをすると決めたのもオイ、紫ピクミン達の犠牲を出させたのもオイ。まずは砦でオイが皆に謝罪をしたいんでえ。だから頼みやす。この通り。」
いつもは威張り散らしている五郎が、今回だけはレアに向かって土下座までした。
「・・・オレはそうやって責任逃れする奴は好きじゃねえな。」
五郎は土下座を続けながら泣き震えていた。
「おいレア・・・」
「一番最初に説得したいっていうのも早く決着つけてどうしようもない事の責任から解放されたいって言う理由だろ?責任から逃げるな。自分の判断で出た犠牲から目を背けるな。」
「レア!お前いい加減にしろよ!」
「だが」
五郎の震えが止まった。
「これを決めるのはオレじゃねえ。コメットでもねえ。・・・あんたの大事な友達6人だ。」
五郎が顔を上げた。その顔は見事に涙と鼻水まみれだった。
そして五郎は同じピクミン6人に目を向けた。
「紫ピクミンから説得するのに賛成。」
まず通が手を挙げた。
「僕も賛成。」
「さんせーい!」
「Yes!」
「私は五郎が鼻水拭かないと賛成できないわよ?」
そう言って美咲がティッシュを取り出して五郎に差し出した。
五郎はすぐさま鼻をかんだ。
そして英一に視線を向けた。
「・・・さっきの殴り方はきつかったんだぜ?だから。」
そう言うと英一は思いっきり五郎の頬を一発ぶん殴った。
「コレで許してやる。満場一致だ。」
「皆・・・!」
五郎は涙とそして鼻水の代わりに鼻血が止まらなかった。
「よおし決定!」
そう言うとコメットとレアが立ち上がった。
「よし!それじゃあ行くぞ!紫ピクミンの砦へ!」
「「「おー!」」」
そして全員が立ち上がり、紫ピクミンの砦へと歩を進めた。
(byピク忍)