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クマチャッピー著 ピクミン労働作戦 - 〜自分しか聞こえない声〜

📚 目次

1 その他 (50ページ)

〜提案〜
└ 第1節
2
〜開会式〜
└ 第2節
3
... 27ページ省略 (p.4〜p.30)
31
📍 〜自分しか聞こえない声〜
└ 第31節
32
〜声の正体〜
└ 第32節
33
... 15ページ省略 (p.34〜p.48)
〜説得作戦〜
└ 第48節
49
〜砦へ〜
└ 第49節
50

〜自分しか聞こえない声〜

第31節
32/50 ページ

 五郎は、目を覚ました。

 周りには、紫ピクがいて、五郎を中心に、円を描いていた。

「おう・・・。お前らどうした。」

 五郎は、無理に立ち上がり、なるべく元気なようにみせた。

「聞きたいのはこちらですぜ若旦那!何でこんな所で倒れてたんですか?あっし達が心配になって、探しに行ったら、ここで倒れていたわけです。」

「そうか。」

 五郎は、辺りを見回し、言った。

「それで、何があったんですか?教えて下さい。」

「ん?貧血だよ。さあ、次の階に行くぞ!」

 五郎は、ここで、あの謎の声の事を話すのはやめようと思った。ここで話したら、皆はここの洞窟を探検する事を拒むだろう。せっかく洞窟を見つけたのに、ここでお宝を取らずに帰ったら、自分達は、いつかホコタテ人に殺されるであろう。だから、五郎は本当のことを言わなかった。

「・・・へい・・・。」

 子分達は、疑ったように見えたが、五郎の後に、無言でついていった。と、その時、五郎は、何か金縛りに会ったように、動けなくなってしまった。

 あの声が聞こえてきたのだ・・・。

『血の臭いだ・・・。へへ・・。獲物はまだいるぞ。今度は、多くの血の臭いがする・・。大勢だ!いっぱいの獲物がいるぞ・・・。へへへ・・・。』

 五郎が、その場で突っ立っていると、後ろから子分達に押された。

「うわっ!若旦那ぁ、どうしやしたか!」

 それに正気づいた五郎は、皆の顔を見て驚いた。皆、普通の顔をしている。まるで、さっきの声が聞こえなかったように・・・。

 五郎は、驚きを隠せない顔で、近くの子分に聞いた。

「さっき、変な声がしなかったか?」

 しかし、その子分は、

「いいえ。何にも・・・。」

 と、答えた。恐らく皆そうだろう・・・。

 では、あの声は自分しか聞こえないのだろうか・・。五郎の額に、冷汗が垂れる。

「若旦那ぁ!やっぱ、なんかあったでしょう!何言われても、俺達は若旦那に着いていきますぜ!」

 五郎の異変に気付いたのか、一人の紫ピクが聞いてきた。五郎は、話そうか迷った。これを話すべきだろうか・・・。こいつらは付いてくるっていってるからな・・・。

 五郎は、思い切って子分達に、謎の声のことを話した。皆驚いたようだが、逃げようとはしなかった。

「さすがはオイの子分達だ。さあ、二階へと行くぞ!」

 紫ピク達は、地下二階へと続く洞窟へと入っていった。........