トーナメントまで一週間。
仮面ライダー部はそれぞれのペアに別れて特訓を行っていた。
箒と楯無はなかなかのコンビネーションを発揮。
「ふう、今日もよく動いた。やはり会長の動きは参考になるな。」
今日の特訓を終えて箒は顔を洗おうと蛇口を捻ると水が襲いかかってきた。
「な、何だ!?ガボガボッ・・!」
まるで包むように箒の顔を水が覆う。
それにより箒は呼吸ができなくなる。
そこへアクエリアスが現れ、嘲笑う。
「ふふふ、いい様だな。」
「ガボッ・・ガボッ・・!グボッ!」
アクエリアスは箒の腹にパンチを入れる。
それにより肺から空気が漏れる。
「痛いか?だが貴様は周囲の努力を否定して篠ノ乃束に電話一本しただけで最新鋭機を手に入ったのだからな!さぞかしいい気分になっただろう!」
「グボ、ガボッ!」
さらにムチで体を攻撃。
体に痣ができる。
「箒!この!」
メテオストームが現れ、シャフトにスイッチをセット。
(リミットブレイク!)
「メテオストームパニッシャー!」
(OK!)
メテオストームパニッシャーでアクエリアスの腹を貫くも・・。
「ふん。お前では私は倒せないと言ったはずだ。」
「っ・・!確かに貫いたのに・・!」
肩の水瓶で貫いた腹を修復。
アクエリアスが指を鳴らすと箒の顔を覆う水が解除、箒は膝をつく。
「ゲホッゲホッ!」
「ふん、覚えておけ。貴様は普通に死ぬことすら生ぬるい・・!せいぜい紅椿で織斑一夏を追いかけ回すがいい・・!」
アクエリアスは液状化してその場をを後にする。
周囲の気配を探り、誰もいないことを確認したメテオはレバーを操作して変身を解く。
「箒、大丈夫?」
「・・ゲホッ、大丈夫だ・・。」
「アクエリアス・・。こんなことしても何もならないことがわからないの・・?」
ロックオンは箒の背中をさすりながらそう呟く。
やがて呼吸も少しずつ回復していく。
すると・・。
〜♪〜〜♪
控え室に音楽が流れ始める。
回復した箒が立ち上がりスピーカーを切る。
「スピーカーの切り忘れか?困ったものだな、ロックオン。・・!?」
「・・・。」
箒の呼び掛けに答えないロックオン。
今のロックオンは目に光が無く、殺気だけで人を殺せる雰囲気を纏っていた。
(あたしの記憶の奥底に秘められた記憶・・。燃え盛る炎、火薬の臭い・・。そして・・人がただのたんぱく質の固まりに変貌するのを目の前で多く見た・・。)
「ろ、ロックオン・・。」
「うん?何?どうかした?」
箒は再度ロックオンに呼び掛けると殺気が消えて普段のクールビューティに戻っていた。
その顔は何かあったの?みたいな顔になっていた。
「いや、何でもない。早く夕飯に行こう。(気のせいか・・?)」
「そうね、早く行きましょう。」
それを楯無は見ていた。
「内なる獣・・ロックオン・ストラトスはクールに振る舞うその裏はどんな獣を飼っているのかしら・・?ふふ、お姉さんが暴いて飼い慣らして私のモノにしてあ・げ・る♪」
笑いながら扇子を開く楯無。
扇子には『興味津々』と書かれていた。
食堂
「ふぅ、ごちそうさまでした。あたしはお風呂に行ってくるわ。」
「あ、僕も。」
「私も〜。お風呂上がりのコーラが美味しいんだよね〜。」
「僕は牛乳かなぁ。ロックオンは?」
「あたしはフルーツ牛乳かしら。今日はコーヒー牛乳の気分だけど。」
「私も今日はコーヒー牛乳飲もっと♪」
ロックオンはシャルとゼシカとそんな会話をしながらお風呂に向かう。
箒はロックオンがいなくなった時を見計らって一夏に声をかける。
「一夏、ロックオンの事なんだが・・。」
「ん?どうかしたのか?」
「実は・・。」
箒は控え室での出来事を話した。
それを横で聞いていたラウラが話始める。
「もしかしたら・・私がキャンサーのスイッチを持っていた時にロックオンの過去を探っていた。その時にレッドショルダーと呼ばれる傭兵部隊に所属していた事を知った。それに関係があるかもしれん・・。」
「とにかく調べてみるか。」
一夏たちはレッドショルダーの事について調査を開始。
一夏の部屋
調査の結果、レッドショルダーは傭兵部隊として最高の実力を持つ。
しかし無法者が多く揃っていたので規律は無いに等しい。
その中でロックオンは最高の戦果を上げている。
ついた名前は銀の死神。
適格かつ効率よく敵を圧倒する最高の兵士としての二つ名。
そして音楽は隊舎でよく流れていたものらしい。
「ロックオンも知らず知らずの内に封じ込めていた記憶の奥底にある何かがあの音楽で解き放たれる可能性があるということか・・。」
「どうなるかわからないが名無し以上の力を発揮するかもしれないな・・。」
「本人も気づいていないみたいだからどうしたものか・・。」
翌日・放課後
鈴と特訓しようとアリーナへと向かう一夏。
後ろにはシャルとマドカがいる。
そこへ楯無が現れる。
「何だ、何か用か?」
「いやね、篠ノ乃さん知らない?今日特訓の約束があったんだけどまだ来てなくて連絡しようと思ったんだけど繋がらなくてね。」
「何だと?箒なら結構前に教室を出たがまだ来てないのか?」
「そうなの?なら探してみましょうか。」
「わかった。あんたはあっちを頼めるか?」
「ええ。」
一夏たちは別れて箒を探索することに。
ティアナに連絡してバガミールなどのフードロイドを使って捜索。
シャルはロックオンに連絡したがなぜか繋がらない。
「ロックオン、どこにいるの・・?」
廃倉庫
箒は吊るされていた。
「ん、んうぅ・・。」
「お目覚めですか?篠ノ乃箒。」
目を覚ますと目の前には笑顔の瑠璃がいた。
「き、貴様・・!何のつもりだ!?」
「何のつもりだ・・?あなたがそんな事を言える立場ですか?」
箒は怒るが瑠璃はあくまで笑顔で受け答えをする。
そしてアクエリアススイッチを押してアクエリアスに変わる。
「アクエリアス・・!?」
「ふふ、驚きましたか?そうですよ。私があなたを攻撃したんだよ!」
アクエリアスは手を前に出して水のカッターを生成。
それにより箒の制服は切り刻まれる。
制服の下のブラジャーがみえる。
「あ、蒼海・・。どうして私が・・。」
「ふふ、お前は企業でも代表候補でもないのに紅椿を手にいれた?」
「・・!?」
箒はやっとわかった。
自分が紅椿を手にした事でこの事態が起こったのだと。
「貴様は努力してきた私たちを否定した!こんなことが許されると思っているのか!?」
「ち、違う・・。私は・・。あうっ!」
「言い訳なんか聞きたくもない。私はいつか専用機が貰えるようにずっと訓練してきた!なのに何で篠ノ乃束の妹だけという理由だけで最新鋭機が貰える!?こんなことが許されるか!」
ムチを受け続ける箒。
既に痣があちこち出来、ブラジャーはもうその機能を果たしていない。
アクエリアスが手を振り上げたその時、ドアが破られる。
「・・・。」
「メテオ!」
箒はメテオが来た事に安堵した。
しかし箒は気づいていなかった。
いつもの雰囲気ではないことに・・。
「またお前か!」
「邪魔。」
アクエリアスのムチを最低限の動きで避け、裏拳を叩き込む。
そしてそのままギャラクシーを起動。
(ジュピター・レディ?)
(OK・ジュピター!)
右手に木星のエネルギー拳が展開。
メテオはダラリと右手を下ろし、顔も伏せている。
「舐めているのか!?」
それを見たアクエリアスは突進してくると同時にメテオは顔を上げる。
「消去。」
「うああ!」
ジュピターハンマーを左の水瓶にぶつけ、さらに素早く右の水瓶も破壊する。
「うぐぅ、ぐあっ!た、大気の水分で・・。」
「クスクス、無駄無駄。」
自己修復しようと大気の水を集めるアクエリアスの腹を何度も殴る。
そこまで来て初めて異変に気づいた箒。
「・・・。(ロックオン?)」
「とどめ。」
メテオはギャラクシーを解除してスイッチをギャラクシーにセットしようとする。
「ぐう、私はまだ・・!」
アクエリアスは体を液状化して逃走。
「・・逃げられた。ザコのクセに生意気。」
幹部をザコ呼ばわりしたメテオはスイッチをドライバーに戻してレバーを操作、変身を解く。
そして箒はロックオンの目を見てしまった。
「・・何?」
「・・・(ロックオン・・何でそんな目を・・。)」
紫に染まり感情のこもっていない、鋭い刃物の様な目を・・。
「・・・。」
そして糸が切れたかの様に倒れるロックオン。
しばらくして一夏たちがやって来たのでロックオンと箒をすぐに保健室へと運ぶ。