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IS〜深緑の狙撃姫〜 - あなたでもそんな表情するのねby楯無

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あなたでもそんな表情するのねby楯無

第五章 学園祭/千冬の罪・月と氷の来訪者
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アリーナ


一夏と楯無の模擬戦が行われようとしていた。

出撃前、簪は一夏に声をかける。


「織斑くん。気をつけてね、姉さんは強い・・。」

「だろうな。自信があるのだからこうして模擬戦を申し込むんだろ。そこまでして何で俺を引き入れたいのかわからんな。」


一夏はダブルオークアンタを纏い、空へ飛翔。

上空では楯無が待っていた。


「待ってたわ。確認するけど私が勝てばあなたを生徒会へ所属してもらって鍛える。あなたが勝てばこの話はなかったことに。質問は?」

「いや、ない。」


そこまで言ったところで二人は表情を引き締める。


「なら始めましょ。ダブルオークアンタ・・。その力、見せてもらうわよ・・!」

「霧の淑女・・。そしてあんたの実力を見せてもらう・・!」


『試合開始』


ブザーが響き、一夏はライフルで牽制。

楯無はそれを避け、大型ランス・蒼流旋に内蔵されている四連装ガトリングガンで攻撃。

一夏はそれを避けてライフルを連射。

その内の一つが当たるがあまりダメージを与えられていない。


「ビームは水と相性はよくないって知ってる?」

「ヒットする瞬間、水のシールドを形成してダメージを軽減したか。とっさにその判断が出来る・・。さすが学園最強は伊達じゃないな。」


一夏はソード?を構え、楯無は蒼流旋を構え直す。


「さて、次は接近戦ね。」

「ああ、行くぞ!」


ソードで斬りかかるが楯無はそれを受け流すように防ぎ、楯無がランスで攻撃しようとするならソードで受け流す。

激しい攻防をセシリアたちはしっかり見ていた。

ここまで高いレベルの戦いは滅多に見られない。

だからしっかりと目に焼き付けようと心で決めていた。


(・・!)


楯無は僅かながら隙を見せた。

一夏はそれを見逃さない。


「ソードビット!」


シールドに内蔵されているソードビットを射出。


(クアンタにもビットが!?)


この事はセシリアを驚かせるのには充分だった。

福音で見たのはバスターソードに合体換装しただけ。

ソードビットは刺す事とセラヴィーには及ばないがフィールド形成、バスターソードとバスターライフルへの合体換装ができるがサバーニャみたいに遠くへ飛ばす事はできない。


(取った!)


ソードビットが楯無を刺し貫く。

すると次の瞬間、弾けて消える。

それは、まるで水の人形。


(・・弾けた!?)


そして楯無は、そこから僅かばかりズレた所に姿を現した。


「ふふ、甘いわね。」

「わざとらしかったから何かあると思っていたが・・一本食わされたな。」


一夏はソードビットをシールドへ戻す。

水を使った分身。

そして蜃気楼を応用した隠行の術である。


「アラーム?」


ダブルオークアンタからアラームが鳴り響き、一夏はチェックを行う。


「周囲にエネルギー反応・・!?しまった!さっきのはこの為のフェイクだったか!」


一夏は、自機を囲む霧に込められたエネルギーに気付く。

ISのエネルギーで動くナノマシンを含んだ水。


「もう遅いわ。・・清き熱情(クリア・パッション )」


ズドーン!


楯無が指を鳴らすと霧が爆裂する。

白煙と暴風が吹き荒れ、アリーナを揺るがす。


「さて、これで・・!?いない!」


爆風が晴れ、追い討ちをかけるべく動くが、そこにいるべき人物がいない。

すると少し離れた場所で一夏が姿を現す。


「ふう、今のは危なかった。やっぱりあんた大したもんだよ。この俺に量子化を使わせたんだから。」


一夏は爆発の瞬間、量子化を発動。

ダメージもなく、量子化を使用したエネルギーを消費しただけ。


「まさかこの学園でまた量子化を使う事になるとはな。終との戦い以降、量子化はもう使うことはないと思っていたからな。」

「・・忘れてたわ、ダブルオーの二次移行なら量子化が搭載されていても可笑しくないわね・・。」


楯無は異世界の生徒と一夏の模擬戦を思い出す。

あの時は量子化の使いすぎで一夏が負けた。


「さて、きっちり借りは返すぜ!」


一夏はソードビットをソードと合体させ、バスターソードにしたあと接近して振るう。


「うう、さっきと違って重い・・!ビットと合体しただけでこんなに変わるなんて・・!」

「でやあぁ!」


楯無はランスで受け止めるが防ぎきれずに連続斬りを受ける。


「俺に量子化を使わせた褒美だ。・・トランザム!」


一夏はトランザムを発動、赤い残像を残しながら高速で動き回る。


「はああ!」

「うっ、くっ!(速すぎて動きを捉えられない・・!)」


楯無は動きを捉えられずビームと斬撃の連撃を受ける。


「切り裂く!」


一夏はトドメと言わんばかりに連続で切り抜け・・。


「まだまだ!」

(くっ、体勢を立て直す時間もない・・!)


一夏はバスターソードを解除してそのまま楯無に向かってソードビットを飛ばす。

体勢を立て直す間も無くソードビットの乱舞を受ける。


「これで!終わりだ!」

「うわぁ!」


一夏は最後に勢いの付いた強烈な突きを叩き込む。

楯無のエネルギーが空になり決着。


『勝者・織斑一夏』


一夏はトランザムを解除、落ち込んでいる楯無に声をかける。


「あ〜あ、学園最強の称号を手放さないといけないかな?」

「そんなことない。あんたは強い。俺も楽しめた。」


一夏は顔だけ解除して楯無に微笑む。

楯無はそれをからかう。


「あら、あなたでもそんな表情をするのね。」

「・・放っとけ。」


いつもの仏頂面に戻った一夏と楯無は握手を交わした。

永遠の名を持つライダー、そして仮面ライダー部の敵の幹部・・。

お互いの正体を知らない二人。

正体を知られた暁にはどうなるか、それはわからない・・。

一方千冬は生徒会長の楯無を圧倒した一夏に更なる疑問を持つことになった。


(更識を圧倒しただと・・!機動力を高めるための力を発揮するカギを握るのはあの粒子を放つ機関か・・。)


だが千冬が撮影したものはドライブから放たれる粒子特有のジャミングがかかり、鮮明な撮影はできていない事を千冬は知らない・・。


翌日


教室では学園祭の出し物についての話し合いが行われていた。

候補に上がったのは・・。

織斑くんとポッキーゲームを始めとした一夏絡みの物ばかりだった。

当然これらは却下。


「ならばご奉仕喫茶はどうだろう?」


この意見を出したのは意外にもラウラ。

ラウラの発言に千冬はおろか、ロックオンも目を丸くする。


「でもでも、今から服を作ったんじゃ間に合わないよ。」

「大丈夫だ、知り合いに伝がある。そこから借りれば問題なかろう。」


(ああ、この前の・・。)

(あの人なら喜んで貸しそうだけどね・・。)


ロックオンとシャルはラウラの伝の意味がわかった。


「ならさ、織斑くんは執事をやらせればいいんじゃないかな?」

「いいね!」


話が盛り上がり、出し物はご奉仕喫茶に決定。

外部からの招待客を招く招待券を貰った。


放課後・ラビットハッチ


ティアナは完成したスイッチをシャルに渡す。


「39番・スタンパースイッチ、このスイッチはハンコ状の衝撃破壊装置を装備、蹴りつけた対象にスタンプを押して時間差でマークを炸裂させて攻撃・・いわゆる時間差攻撃が出来るよ。」

「へえ、上手く使えばトラップとしても使えそうだね。」


そしてティアナは厳重にカバーされている最後のアストロスイッチを渡す。


「そして40番、このスイッチは1〜39のスイッチのデータを反映させて初めて具現化したの。最強最後のアストロスイッチ・・コズミックスイッチ。」

「ならさ、早速試してみようよ。」


ということで早速試してみることに。

既にシャルはフォーゼへと変身。


「じゃあ行くよ。」


フォーゼはロケットを外して、コズミックを差し込もうとする。

しかし・・。


バチバチ


「差せない?何で?」


火花が走り、なぜかコズミックを差し込むことが出来ない。

まるで反発するかのごとく。


「もしかして、カバーを外してから差し込むのかな・・?」


フォーゼはカバーを外してスイッチを押す。

すると・・。


(デンジャー)


「あれ?何か手順があるのかな?」


フォーゼはさらにスイッチを押すと・・。


(デンジャー・グッドバイ)


「え?」


ドカーン!


「うわぁ!」


何とスイッチが爆発。

スイッチは壊れておらず、フォーゼは実証ルームからフラフラになりながら出る。


「ティア〜・・これさ、壊れてない?・・いやね、疑うわけじゃないよ?ティアが僕の事を考えて完璧な調整をして渡してる事をわかってるからさ。」

「おかしいなぁ。」


ティアナはフォーゼからコズミックを受け取り、横のスイッチを操作。


(システム・リカバリー)


コズミックが復旧を告げる声を上げる。


「う〜ん、システムに異常があるわけでも壊れているわけでもないね。何で使えないのかな・・?」


コズミックスイッチを使うにはどうすればいいか・・。


翌日


一夏の怒りが最大値に達していた。

その怒りのオーラで女子は全く寄り付けない。


「・・くそが!あの女狐め・・!人の人権を無視して勝手に決めやがって・・!」


なぜなら楯無が言った『学園祭で売り上げ一位を記録した部活は特別助成金+学園唯一の男子生徒・織斑一夏を強制入部』させるものが原因だ。

この前の模擬戦で一夏が勝ち、無所属でコーチを続ける事が決定のはずだった。

ところが少し前の集会で先程の提案が勝手に決まってしまった。

不機嫌街道まっしぐらの一夏にロックオンが声をかける。


「一夏、あたしたちが勝てばコーチを続けられるわ。他の部活へ顔を出してもいいって先輩たちを何とか説得したから。」


それを聞いて一夏のオーラは収まり涙がこぼれそうになる。


「ロックオン・・本当に俺には勿体ない彼女だよ全く・・。」

「でもしばらくはバスケ部を始め、仮面ライダー部のいる部活へ顔を出さない方がいいわね。贔屓だって言われちゃうから。」

「構わないさ。その程度ならな。」


一夏はロックオンの気遣いに深く感謝していた。

招待券は一夏は五反田兄妹、ロックオンはディーン、レベッカ、クレアに送った。

学園祭の幕が上がる・・。