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IS〜深緑の狙撃姫〜 - この音がどういう意味か・・わかってるよな・・?by一夏

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この音がどういう意味か・・わかってるよな・・?by一夏

第五章 学園祭/千冬の罪・月と氷の来訪者
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二学期初日・教室


「はい、みなさん。今日から二学期の始まりです。いつまでも休みボケをしてないで切り換えてくださいね。(ロックオン・ストラトス・・いつかまた私の星を取り戻した暁には・・!)」


真耶はたまにロックオンをわからないように睨みながら笑顔で言う。


「二学期はイベントが多くある。学園祭や高機動レース・キャノンボールファストなどだ。さて、二学期から転入する生徒を紹介する。入ってこい。」


千冬に促され、マドカが入ってくる。

そして自己紹介を行う。


「マドカ・スカーレット。本来なら終業式前に転入予定だったが手続きが遅れて二学期からの転入になった。よろしく。」


マドカが自己紹介を終えるとパチパチと拍手が起こる。


「織斑先生に似てない?」

「そう言えば・・。」


マドカはそれを聞いて補足するように言う。


「ああ、織斑千冬に似ているとよく言われるが血縁関係は全くない。この顔は元からだ。」


そう言ってマドカは着席。


放課後・ラビットハッチ


マドカも仮面ライダー部に入部。

今日はセラヴィーとアリオスをディーンたちのプランに沿って改良、さらにアイルランドから送られてきた追加武装をインストール。

インストールを終えたティアナがアリオスのデータを呼び出して武装を説明。


「さて改造が終わったし、お兄ちゃんから武装のデータを貰ったから説明するね。まずはシャルちゃんのアリオスから。追加されたのは背部のミサイル。巡航形態の時は両腕部になるよ。」

「フムフム。」

「次にGNキャノン。こっちはツインビームライフルより威力はあるけど連射はあまり効かないからツインビームライフルと使い分けてね。」

「わかった。」


ティアナはシャルへの説明を終え、マドカの方に向き直りセラヴィーのデータを出す。


「次にマドカちゃんのセラヴィーだけど腰のフィールド発生機を外した変わりに両肩と両脚にコンデンサ内蔵のフィールド発生機を着けたからより強力なフィールドを張れるようになったよ。」

「ほう、より防御が硬くなる訳か。」


マドカはそれを聞き、頷く。

シャルはロックオンたちは二次移行を果たした事で少し焦りを感じていた。

なので追加武装のGNHW/M(GNヘビーウエポンシステム/ミサイル)はありがたかった。


「あとは腰にも砲身展開可能のキャノンを着けたから火力もアップ、両肩のキャノンにもバーニアを着けたから機動力も上がったよ。」

「より火力と機動力が強化されたわけか。だが、よりエネルギーを消費するようになったから過信は禁物だな。」


火力と機動力がアップ。

それはよりエネルギーを消費しやすくなるということ。

セラヴィーはサバーニャを除いて全ISトップクラスの火力と制圧力を持っている。

特にトランザムを使用しての全砲門展開(ダブルバズーカ・バーストモード+クアッドキャノン)は凶悪な破壊力を持ち、アリーナのシールドをほぼ減衰無しで貫通する威力を持っている。


「あとは使うことはないだろうけど例の機能もあるからね。それは本当に極秘の機能だし、世界・・特に篠ノ乃束にバレたらとんでもない事になりかねないから使うときは気を付けてね。」

「兄さんにきつく言われているからな。よっぽどの事がない限り使わないさ。」


果たして例の機能とは何なのか・・。


とある日の放課後、一夏は廊下を歩いていると何者かの気配に気づく。


(足並み、気配の消し方・・。どうやら更識さんと同じ暗部の人間らしいな。)


一夏はそれを簪と同じ暗部と読む。

一夏はオーディンに背後を取られた事があるがあれは特殊なケース。

今回は気配を消せてはいるが、オーディンやディーンらに及ばない。


(あの角を曲がった所でアプローチをかけるか。)


一夏は廊下を曲がる。

追跡者も同じように曲がるが一夏の姿がない。


(・・!?消えた・・!?まさか私に気づいていたの!?)


追跡者は一夏が消えた事に焦る。

その一夏は曲がり角の死角に気配を消して立っていた。

音もなく追跡者の背後に立ち、冷たい声で脅す。


「ホールドアップ。両手を頭の後ろで組め。さもないと・・。」


一夏は背中に銃を突きつけ・・。


カチリ・・


ゆっくりと撃鉄を起こながら本気だというオーラを出す。


「この音がどういう意味か・・わかってるよな・・?」


撃鉄を起こした音を聞き、追跡者は焦る。


「(この感じ・・脅しじゃない、本気だ・・!)ああもう!降参!」


追跡者はお手上げといわんばかりに手を上に上げる。

それを見た一夏は銃を納める。


「で、何の用だ?わざわざ気配を消してまで追跡するとはストーカーか?」

「私をストーカー呼ばわり?お姉さん悲しいわ。」


そう言ってストーカーらしき人物は泣き真似をする。

しかし一夏にはウソ泣きだとわかっていた。


「ウソ泣きはやめろ。で、あんたは誰だ?」

「あら、バレてたのね。」


その生徒はバッと扇子を広げるとそこには『紹介』と書かれていた。


「私はこの学園の生徒会長、更識楯無よ。」


これが永遠の名を持つ仮面ライダーと天秤座の星座を持つもののファーストコンタクト。(お互い人として会うのは初めて。)

一夏はとりあえず自身の部屋へと案内。


「どうぞ、何にもないがな。」

「本当。テレビやゲーム機、トレーニング用具とかしかないわね。」


一夏の部屋はゲーム機やトレーニング用の道具しかなかった。

なので広い部屋を有効活用してトレーニングを行っていた。

一夏はお茶を出す。


「あんた本当に更識さんの姉さんか?顔はどこか似てるけど性格は正反対だな。」

「失礼ね。私は正真正銘簪ちゃんのお姉さん。簪ちゃん、少し積極性が出てきたみたいなのよ。」

「だとしたら、ロックオンに礼を言ってくれ。・・あんたは世間話をするためにここへ来たのか?」

「まさか。」


楯無はバッと扇子を開くとそこには『ここからが本題』と書かれていた。


「織斑くん、あなた特定の部活動や委員会に入ってないわね?」

「まあ女バスやバレーボールとかのコーチングをしてるからな。」


一夏は他にも鈴のいるラクロス部、セシリアのいるテニス部、シャルのいる料理部などに顔を出している。(最も、鈴とセシリアは勝負、シャルは味見や料理を教えるために赴いている。)

最もメインはロックオンのいる女バスだが。


「それがどうかしたのか。」

「ここにいる生徒は何かの委員会もしくは部活動に所属しないといけないの。だから他の部活からクレームが来てね。」

「つまり、どこかの部活か委員会に所属しろと。」

「あら、理解の早い子はお姉さん好きよ。」


そう言って笑う楯無。

一夏は表情を変えずにこう言った。


「断る。」

「あら、どうして?」

「どこかに所属したら煩いだろ。あんたなら抑える事もできるはずだ。」

「なるほどね。」


楯無は一夏の言い分に納得する。

確かに一夏がどこかに所属することで暴動が起こりかねない。


「まあこの話はここまでにしましょう。次は織斑くん、あなたを鍛えてあげようと思ってね。」

「ほう、どうしてまた?」

「あなたは世界で唯一ISを動かせる男・・と言えばわかるでしょう?」

「・・ああ。」


楯無の話を聞いて一夏は渋々納得する。

一夏自身、はた迷惑な二つ名がつけられたものだと再認識をせざるを得なかった。


「理由はわかる。だがあんたから学ぶ必要性は全くない。」

「どうして?」

「俺はISを動かした時点で世界から狙われる事をわかっていた。だから鍛えた。」

「だけど、それだけじゃ「俺に追跡を悟られ、簡単に背後を取られたのにか?」・・うう、痛いとこを付くなぁ。」


一夏の返しに楯無は顔を歪める。

まさか自分にここまで言わせるとは思ってなかったようだ。

このままでは埒が空かないと思った楯無は提案をする。


「なら、模擬戦をしましょう。あなたが勝てばこの話はなかったことに。私が勝てば生徒会に入るのと私があなたを鍛えてあげるわ。」

「・・(女狐め。)いいだろう。」


こうして一夏と楯無の模擬戦が決定した。


同じ頃、ラビットハッチではティアナが顔をしかめていた。

それを見た鈴が声をかける。


「どうしたの?」

「鈴ちゃん、ラウラちゃん達を集めてくれないかな?」


ティアナは全員を集めてデータを開ける。

そこにはラウラのレーゲンが出ていた。


「集まってもらったのはラウラちゃんのレーゲンを調べてたら、これが積んであったの・・。」


ティアナはパネルを操作、画面が変わり、そこには・・。


「VTシステム・・。」

「そんな!開発、搭載、研究は禁止されていたはずだ!なぜ私のレーゲンに搭載されている!?」


IS法で禁止されているVTシステムが搭載されていた。

その事を信じられないと言わんばかりにラウラが声を張り上げる。

ティアナは悲しそうに残酷な事実を言う。


「・・今日までわからなかったから、作った人たちが巧妙に隠していたと思う・・。」

「では、トレースしてるのは・・。」

「モンデグロッソで優勝していた時の織斑千冬・・。間違いないでしょう。」


上からティアナ、セシリア、ロックオンである。

ラウラは裏切られた気がした。

自分は軍で生まれ、軍で育った。

なのにこの仕打ち・・。

ラウラは軍に疑問を持ち始める。


「織斑先生が見返りで軍に行っていた時に取ったのだと思う。」

「巧妙に隠していたから発動条件もあるはず。だけどラウラはもうそれにすがり付いたりしない。そうよね?」

「もちろんだ、力の意味を自分で探す。これは私の意思だ。」


ロックオンの問いにラウラは力強い返事を返す。


「ラウラちゃんには悪いけど、国に無許可でいじらさて貰うよ。」

「だが、バレたらどうするのだ?」


ティアナは無表情でこう言った。


「VTシステムのデータを残しておく。もしバレたらそれを叩きつければいい。システム削除前とシステム削除後のデータを見せれば納得するでしょう。」

「ティア・・。」

「いつもと違う・・。」


本音と簪は普段と違うティアナに戸惑いを隠せなかった。


ティアナは許せなかった。

本人も知らない所で禁止されているシステムを搭載した事。

それをティアナはラウラを人として見ていないということを意味していると感じた。

ISで勝ち上がるには操者とサポーターが協力して勝ち取る。

勝てなければその敗北を糧にしてまた頑張る。

ティアナはずっとそれを信じていた。

本当はティアナ自身もセラヴィーの操者候補に選ばれていた。


『男なんかに触らせて大丈夫なのかしら?』

『アイルランドはどういうつもり?神聖なISを男なんかに整備させるなんて。』


まだレベッカが代表だった頃、兄のディーンは周囲の批判の声にも負けず、全力でレベッカをサポート。


(俺に出来るのはレベッカの勝利の為に調整を完璧にすること・・!)


そしてレベッカは勝ち進み、アイルランド、レベッカたちをバカにしていた周囲は黙り始める。


「俺らの勝ちだ。文句はねぇよな?」

「くそッ、男なんかに整備されたISに負けるなんて・・!」

「・・言っとくがそんな考えをしていたらいつか自分・・いや、世界を滅ぼす事になる・・。」


(お兄ちゃん、スゴい。周りの声に負けないでレベッカお姉ちゃんを勝たせてる・・!私もああなりたい・・!整備の勉強して、私が整備したISを使ってくれる人と一緒に戦いたい・・!)


兄のその姿に憧れて候補を辞退して整備技術を勉強した。

今では学園で唯一ドライブ調整が可能なレベルにたどり着いた。

さらに視野の広さを生かし、ライダーの参謀やスイッチ調整も覚えた。


「とにかく容量が空くと思うから、ランスロットの余っている武装を搭載しようかなと思うんだけど・・。」

「ランスロット?」


ティアナはランスロットのデータを開示、そのスペックを見た一同は目を丸くする。


「何よ、ドライブ無しでもこのスペックって・・。」

「こんなIS、誰が扱えますの!?」

「篠ノ乃さんの第四世代といい勝負・・。」


果たしてレーゲンにどんな武装を積むのか、そして一夏と楯無の模擬戦が始まる・・。