気がつくと布団の中にいた。いやそれはいつもとなんら変わりはないのであるが、周りの風景が違う。雷蔵はもぞもぞと布団からでてコンクリートで出来た壁に手を当てた。壁には機関銃みたいなものもつきささっている。さあ、どうしたことか。
「なんあんスか?」
寝ぼけた風原が後ろに立つ。平時から寝ぼけた顔をしているものだから言葉まで寝ぼけている。
「おう…。いやなんかこうなっててよ…」
ぺしぺしとコンクリの壁を手で叩く雷蔵。壁にささった機関銃に興味を持つ風原。引き金を引くと、轟音とともに振動した。発砲もした。威力から見て、実弾が込められていることは間違いない。
壁と銃のわずかな隙間から外を覗き見る。白煙がもうもうと上がっていくところだった。
「…さて、どういうことスかね」
その場にいる二人とも、ただ顔をつき合わせて、閉鎖的なコンクリの部屋の中沈黙するのだった。