この契約書はアンソニーが持っているので、彼がこれを
紛失しない限り----------
わたしがキプロスに行かなければ、わたしは後にアンソニーに
殺されるし、キプロスに着いて彼がわたしのことを口外したら、
わたしはアンソニーを殺さなければならないのだ。
"契約は死なり"とはそのような意味である。
この格言をわたしが出したのは十歳のときで、当時はイギリスの
詐欺師たちがこれを買いに来た。しかしわたしは決して売らな
かった。
そして二年後には"契約は死なり"はトーマス・キッドの代名詞に
さえなった。
イギリス中で有名である。
わたしは空を見上げ、それから腕の時計を見た。空には西に赤い
夕陽がある、時刻は七時十八分----------!?
「ロブ!」
わたしはロブを呼んだ。ロブはねていた。
「日が暮れるのに、キプロスに着かないよ」
「…島が見えるぞ」
ロブは東方を眺めて言った。わたしは船から身をのり出した。
「島じゃない、陸だよ」
わたしは言い切った。海が浅い。だから陸は近い。薄暗いが
陸の様子ははっきりわかる。
「キプロスは緑が多いんだ。港の近くに山があって-----」
東に見える陸には山がない。
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アンソニー注釈:
また、しばらくレーベンの想像の世界が続く。