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サイは投げられた -

📚 目次

1 その他 (6ページ)

📍 無題
└ プロローグ
1
無題
└ 第1話
2
無題
└ 第2話
3
無題
└ 第3話
4
無題
└ 第4話
5
無題
└ エピローグ
6

無題

プロローグ
1/6 ページ

「協議の結果」


 と、よく通る声で議長役の天使が告げた。


「賛成67票反対33票で、人類粛正議案は可決いたしました」


 集まった天使達の間に、どよめきが起こる。


「しかし、人類だけを滅ぼすことが果たして可能なのでしょうか?」


 若い天使が告げる。


 この天使は、人類が滅ぼされる事には、異論はないようだ。


「多大な犠牲は出るでしょう。しかし、あの星の調和を乱す人類をこのまま放置することは出来ません」


 議長の言葉に、人類粛正に反対していた天使たちが落胆の息を吐いた。


 言いたいことは色々あった。しかし、彼らは多数決で負けた。天使たちの中には、人類を悪と見なす者の方が圧倒的に多いのだ。


「しかし、私たちはかつて、人類の誕生に希望を描いていた事も、事実です」


 と、何かを思い出すように議長が目を閉じ、告げる。


「その最後の希望と彼らの未来を、ひとりの人物に託してみてはどうでしょうか?」


「何が言いたいのですか?」


 別の天使が議長に詰め寄る。


「最後に抵抗ぐらいさせてやろうと言っているのです」


「その人物とは?」


 期待と戸惑いの視線の中、議長は小さく首を振った。


「これで、決定したいと思います」


 議長の手に握られたのは六面のダイスが二つ。


「このダイスが指し示す相手が、人類の未来を担っているのです」




 こうして、賽は投げられた。