『妖精を探して』
ある日、特力クラスで蜜柑は言った
「翼先輩、ふぇありーって何なん?」
「フェアリー?」
「フェアリーって妖精のことだろ?」
翼が答える前に美咲に答えれた
それに翼が悔しがっているうちに蜜柑は口を開いた
「ウチ、蛍に『フェアリーを探してきたら一緒に買い物に行ってあげる』って言われたんやけど・・・」
「妖精か・・・森にいるか・・・・?」
「ていうか学校自体にいる?」
翼と美咲が頭を悩ませる中、近くを通ったのであろうメガネ君はこう言った
「俺さっき見たよ」
『はあ!??』
「ホンマ!!?メガネ先輩どこで見たん!!?」
何嘘言ってんだよ、とメガネの頭を美咲が小突く
それに対してメガネ君は「嘘じゃないって!」とズレたメガネを定位置へと戻す
「さっき偶然廊下ですれ違ったんだよ!」
『はあああ!!!?』
信じられない、といったような二人の声が教室に響いた
「おーい、妖精〜」
「出て来ーい」
「何も痛いことせんへんでー!!」
メガネ君が見たというあたりを探す三人だが
まったくと言っていいほどその影は見えない
「・・・どこにいるんだ・・・?」
「・・・・あのメガネ、嘘言ったんじゃ・・・」
はぁ、と美咲がため息をつく
それを和らげるかのように翼がまぁまぁ、と困ったように言う
「まぁ、もう少しだけ探してみようぜ」
もしかしたらひょっこり現れるかも・・・と言い掛けた翼の横をふわふわとしたモノが通り過ぎた
『・・・・・。』
「翼先輩ー、今の何なん?」
「あれはー・・・えっと、さあなんだろな?」
「誤魔化すな!!」
べしっと叩かれた頭をさすりながら翼はしぶしぶと口を開く
「多分、あれがフェアリーじゃねぇかな・・・多分だけど」
「わかった!ウチあれを捕まえてくるわ!!」
「え、あ、蜜柑!!」
「あーあ、もう行っちゃったよ蜜柑・・・」
「しょうがねーな、俺らも行くか」
「待てーッ!!」
ふわふわしたもの、おそらく妖精を追いかけて蜜柑は森へと導かれるかのように入っていった
「待て待てーー!!!わぷっ」
すると目の前に居た何かにぶつかった
どうして目の前に居たのに気付かなかったのかが不思議である
「大丈夫か?」
「はい、大丈夫です・・・!と、殿先輩や!!!」
なんでここにおるん!!?と驚きの声を出した蜜柑の頭を撫でながらロリコンは笑顔を浮かべた
いや、決して変態的な笑顔ではない、さわやかな普通の笑顔である
「それは言わなくていいだろ・・・」
「何が?」
「あ、いや〜、ちょっとな。そういや蜜柑はどうしたんだ?」
そんなに急いでデートか?と冗談混じりに言っている
その言葉を無視して蜜柑は妖精のことを訊ねた
「無視?・・・まぁいいけどさ・・・・ああ、妖精ならあっちの方に・・・」
「そうなん!ありがとな、殿先輩!!」
パタパタと駆けていく蜜柑を見送りながら殿は首をかしげた
「あ、殿!」
「蜜柑見なかった!!?」
「お前ら・・・蜜柑なら今さっき走っていったけど」
何でとめなかったんだよ!と毒づいた翼に殿は「ああ!!?」と怒りの返信をした
「な、なんでもねえよ!」
「じゃーな、殿!もし教室に蜜柑が来たら止めといて!」
「あ、あぁ・・・?」
またもや走り去っていく仲間に殿は「何だあいつ等・・・」とつぶやくのだった
「よーうーせーいー!!」
どこや〜!?と大声で叫びながら歩く蜜柑を木の上からある者が見ていた
「・・・・・。」
「出てこないとウチが蛍と遊びにいけへんねんーっ!!」
そう言いながらズベっと転んでいる蜜柑を目撃し、彼は「やれやれ・・・」と目に手をやる
そしておもむろに口を開いた
「・・・バーカ」
「!!?その声は棗やな!?どこにおるん?」
「上だバカ」
バカバカ言うな!!と怒る蜜柑を軽くあしらい、棗は下へと降りる
「ここで何しよったん?」
「お前こそ何してんだ」
「ウチな、妖精探してるんや」
妖精?と棗は怪訝そうな表情を浮かべ、「やっぱりお前はバカだ」とつぶやいた
「なんでやねん!」と蜜柑が即座に言い返す
「妖精なんか居るわけねぇだろ」
「いるわ!蛍に探して来てって言われたんや、絶対いるっ」
諦めの悪い蜜柑とそんなものいないから諦めろ、という棗
その二人の横をふわふわと妖精が飛んでいる
そのことにも気付かず二人はギャーギャーと騒いでいる
「なんで今井の言うことバカみたいに素直に聞いて探しに来てんだ?」
「何気なくバカ言うな!・・・だって蛍がそしたら一緒に買い物に行ってくれるゆうから・・・」
「・・・・ふーん」
そんなに買い物に行きてぇのか、とつぶやいた棗に蜜柑は大きく頷いた
「そうなんや!でも一人で行くのもアレやろ・・・?やから・・・」
「・・・・・、」
ぐい、と棗が蜜柑の腕を引っ張る
急なことで蜜柑は「な、なんやの?」と棗に困惑気味に訊ねる
「・・・早く行かねぇと閉まるだろ」
「・・・!棗・・・!!」
一緒に行ってくれるん?
蜜柑が驚いた表情で棗にそう訊ねた
そんな蜜柑に棗は「気が向いただけだ」とぶっきらぼうにそう答えた
「・・・・ほら、行くぞ」
「・・せやな!ありがとな、棗」
笑顔を浮かべた蜜柑を見て、
棗はふん、とそっぽを向いた
・・・見慣れてるはずの笑顔がいつもより可愛く見えた
なんて棗が思ってるとは誰も知らないだろう
「・・・なぁ、棗ってさ、蜜柑のこと好きだと思うか?」
「どうだろなー・・・あの様子だと好きっぽいけど」
二人の様子を翼と美咲が見ながら話している
そして翼はさっきから気になっていたあることを美咲に伝えようと口を開く
「てかさ、さっきからあの二人の周りに妖精っぽいの飛んでるよな?」
「え、ああ・・・本当だ」
ふわふわ、と蜜柑と棗の様子をうかがう様に妖精らしきものが二人の周りを飛んでいる
その様子を見て、翼と美咲は声をそろえた言った
『・・・なんであの二人、気付かないんだ』と
END
>コメント
実は学園アリスのことよく分からないんですけど、
蜜柑ちゃん伊予弁っぽいね。ミカンがたら伊予弁なのかな〜〜(o^∀^o)
なんか奥深いわ!!
2012/3/31(土) 午後 2:17 けむけむ
コメントありがとうございます!
すみません・・・orz
実は蜜柑は大阪弁なんです←
力量不足で大阪弁のようにならなかったようで・・・
本当に申し訳ないです(´д`;)
2012/3/31(土) 午後 4:15 みかん
めっちゃくちゃいい小説ですね!学アリシリーズ全部みましたけど私的には全部おもしろかったです!またつくってくれるとうれしぃー
2012/4/22(日) 午後 8:06 [ 桜姫 ]
全部読んでいただいたのですか!
ありがとうございます
また機会がありましたら、学アリ小説を書かせていただきます!
コメントありがとうございました
2012/4/22(日) 午後 10:12 みかん
私も!
全部読みました!?(はりあってる・・?)
蜜柑さん、よくこんなアイデア思いつきますね
変な張り合いしてしまって、どうもすいません
2013/10/13(日) 午後 8:11 [ 棗 ]
私、小説って思い付きから書き始めるんです(笑)
「お菓子食べたい」→「甘い話でも書くか」→「ほっぺにチョコとか、うん・・・ありきたり☆」みたいなノリで書いてるので・・・w
コメントありがとうございました!
2013/10/13(日) 午後 9:15 みかん