簡単無料小説

クリカエシ 偏 - 前編

📚 目次

1 Loop (2ページ)

📍 前編
└ クリカエシ 偏
1
▶ 後編
└ クリカエシ偏
2

前編

Loop / クリカエシ 偏
1/2 ページ

「ごめんね、玲…。


本当は、あんたのこと大好きだった。


もし、死んだ後に生まれ変わって、違う世界のあたしと会えたなら、


その時はよろしくね。」




「あぁ…約束な」




バシュッ!!!






―ある日を境に、運命の歯車は動き出す。


それは、巻き込まれた人間の人生を変えてしまうこともある。


それは、何もかもを惨劇への道程へと導く時もある。


例え、どんなに逃げたとしても、一度決まってしまった運命には逆らえない。


そんな時、自分が大切に刻んだ大切なものも、無にしてしまうかもしれない。


そう、それが、大切なアナタと交わした約束の契りでさえも。






ガバッッッ!!


玲は目を覚ました。


同じ部屋、同じ匂い、同じ景色、同じ太陽の輝き・・・。


そう、いつもの南ノ島だった。


あれは夢だったのだろうか・・・。


よく考えれば、瑠璃達が殺すハズがない。


きっと夢か現実かも検討がつかないほどの、リアルな夢だったのだろう。


自然とそう考えてしまうが、どう考えても、夢であるとも思えない。


血の匂い、人が死んだときの感覚、恐怖による寒気・・・


そして、本当にその場にいたかのような鮮明な記憶・・・。


明らかに、夢ではないだろう。


でも、夢でもない、でも今生きている。


一体、何が起きたと言うんだろう。




「ちょっと玲ッ!聞いてるの??」




うわっこんなこと前にもあった!


デジャヴ・・・??


あ、そうか、俺が殺された"あの日"だ。


やっぱ、夢なんかねぇ・・・。正夢ってのかな。


嫌〜な始まりだな、オイ。






やはり、夢(?)で見た通りに事が進んでいく。


授業も、時間も、皆の服装や周りの景色も、会話でさえも全部。


一つ残らず全部同じだ。


デジャヴと言う他ないほどに。


やぱ、夢なんだろうな。夢かなぁ・・・。


夢だな。夢だッ!!


ていうか、そう信じたい。


そして、観終ったビデオを巻き戻して、もう一度再生したかのように、


全く同じ時間を過ごし、とうとう授業終わり、


昼食の時がやってきた。




「(聞いても無駄だろうが)今日は何する??」




やはり、瑠梨が山に行きたいと言うが、


咲希が海に行こうと提案し、海へ行くことが決定した。


全くもって同じだ。本気でこんなに人生がつまらないことはない。


やっぱ、人生は先が見えないから楽しいんだろうな。うん、間違いない。




やはり、同じ会話・同じ時間・同じ道程で、同じ海にやってきた。


読者がさぞかしつまらなさそうに見ているか、もの凄〜く目に浮かぶ。


なぜなら、俺自身が今までに体験したこともないほど、つまらないからだ。


だから、読者の皆さん、気持ちはわかりますよ。ええ、わかりますよ。ええ。


だからと言って「戻る」をクリックすることだけはお待ち下さい。


作者がきっと面白い展開を用意しますから。


ーと言っても、前回のお話を知ってる人には、この先どうなるか知ってますよね??


ええ、今のところ全く同じですよ、あはははははは・・・ッ!






「ねぇ、こっち、洞窟あるよ♪ねぇ、入ってみようよ!!」




あ、やっぱりか・・・。


空気読めよな、馬鹿瑠梨〜ッ!!


そんなんだから、読者人気率がダウンすんだよ。




「んにゃ、面白そうだね!行こうよ!」




あ、実与ちゃんもなのね・・・、あははははははッ!


ハァ・・・嫌な予感がする。






何だかんだありながら、あの綺麗な海にやってきた。


そして、例のゲームが始まった。


「あの夢のように、瑠梨は俺のこと嫌いなのかな」なんて考えながら、


綺麗な貝や面白い生き物やらを探していた。


西に進むと、南ノ島よりかは大きな島が見えた。


ありゃ確実に西ノ島だった。


危険を察知したのか、俺はそろりそろりと後退っていった。




戻ると、やはり俺はビリ。罰ゲーム決定だ。


ー・・・ただ一つ完全に違うのは、皆が待っていたこと。


西ノ島に行かなかったことは正解だったようだ。




「すまん。探すのに手間取った!!おまけにボウズだ。ハハハッ」




ギロッ・・・。




この皆の凍りついたような目は見たことがある。


そう、あの夢の中でだ。


目の錯覚なのか、それとも・・・。




「(今一瞬、皆にめちゃくちゃ冷たい目で睨まれたような・・・。)」




その時、「ぷっ」と瑠梨を始めに皆笑い始めた。




「ちょっと玲、あんたそれ、どういうことかわかってる??あははッはは!」




「んにゃ、玲くん、ダブルアウトだよ!」




「つまり、玲は…」




「罰ゲームやな!!」




「あはっ♪かわいそうだね〜」




あっ、やっぱりか・・・。


まぁ、あの血まみれの罰ゲームに比べりゃマシだな。


にしても、あの咲希の「よかった〜・・・あたしじゃなくて」と言わんばかりの


顔が


気になる・・・。




そして、その罰ゲームなのだが、洞窟からではなく、


遠回りにも海を泳いで帰れというものだった。


確かに大変な罰ゲームだが、あんな恐ろしいものじゃない。


今は純粋に、こいつらと青春を楽しんでいる。


もしかしたら"あれ"は、あんなことにならないための、


神様からの警告だったのだろうか。


きっと、これからの未来は形を変えて、よりよいモノになるのだろう。


なぜなら、あの時、瑠梨と約束したからー・・・。