「ごめんね、玲…。
本当は、あんたのこと大好きだった。
もし、死んだ後に生まれ変わって、違う世界のあたしと会えたなら、
その時はよろしくね。」
「あぁ…約束な」
バシュッ!!!
―ある日を境に、運命の歯車は動き出す。
それは、巻き込まれた人間の人生を変えてしまうこともある。
それは、何もかもを惨劇への道程へと導く時もある。
例え、どんなに逃げたとしても、一度決まってしまった運命には逆らえない。
そんな時、自分が大切に刻んだ大切なものも、無にしてしまうかもしれない。
そう、それが、大切なアナタと交わした約束の契りでさえも。
ガバッッッ!!
玲は目を覚ました。
同じ部屋、同じ匂い、同じ景色、同じ太陽の輝き・・・。
そう、いつもの南ノ島だった。
あれは夢だったのだろうか・・・。
よく考えれば、瑠璃達が殺すハズがない。
きっと夢か現実かも検討がつかないほどの、リアルな夢だったのだろう。
自然とそう考えてしまうが、どう考えても、夢であるとも思えない。
血の匂い、人が死んだときの感覚、恐怖による寒気・・・
そして、本当にその場にいたかのような鮮明な記憶・・・。
明らかに、夢ではないだろう。
でも、夢でもない、でも今生きている。
一体、何が起きたと言うんだろう。
「ちょっと玲ッ!聞いてるの??」
うわっこんなこと前にもあった!
デジャヴ・・・??
あ、そうか、俺が殺された"あの日"だ。
やっぱ、夢なんかねぇ・・・。正夢ってのかな。
嫌〜な始まりだな、オイ。
やはり、夢(?)で見た通りに事が進んでいく。
授業も、時間も、皆の服装や周りの景色も、会話でさえも全部。
一つ残らず全部同じだ。
デジャヴと言う他ないほどに。
やぱ、夢なんだろうな。夢かなぁ・・・。
夢だな。夢だッ!!
ていうか、そう信じたい。
そして、観終ったビデオを巻き戻して、もう一度再生したかのように、
全く同じ時間を過ごし、とうとう授業終わり、
昼食の時がやってきた。
「(聞いても無駄だろうが)今日は何する??」
やはり、瑠梨が山に行きたいと言うが、
咲希が海に行こうと提案し、海へ行くことが決定した。
全くもって同じだ。本気でこんなに人生がつまらないことはない。
やっぱ、人生は先が見えないから楽しいんだろうな。うん、間違いない。
やはり、同じ会話・同じ時間・同じ道程で、同じ海にやってきた。
読者がさぞかしつまらなさそうに見ているか、もの凄〜く目に浮かぶ。
なぜなら、俺自身が今までに体験したこともないほど、つまらないからだ。
だから、読者の皆さん、気持ちはわかりますよ。ええ、わかりますよ。ええ。
だからと言って「戻る」をクリックすることだけはお待ち下さい。
作者がきっと面白い展開を用意しますから。
ーと言っても、前回のお話を知ってる人には、この先どうなるか知ってますよね??
ええ、今のところ全く同じですよ、あはははははは・・・ッ!
「ねぇ、こっち、洞窟あるよ♪ねぇ、入ってみようよ!!」
あ、やっぱりか・・・。
空気読めよな、馬鹿瑠梨〜ッ!!
そんなんだから、読者人気率がダウンすんだよ。
「んにゃ、面白そうだね!行こうよ!」
あ、実与ちゃんもなのね・・・、あははははははッ!
ハァ・・・嫌な予感がする。
何だかんだありながら、あの綺麗な海にやってきた。
そして、例のゲームが始まった。
「あの夢のように、瑠梨は俺のこと嫌いなのかな」なんて考えながら、
綺麗な貝や面白い生き物やらを探していた。
西に進むと、南ノ島よりかは大きな島が見えた。
ありゃ確実に西ノ島だった。
危険を察知したのか、俺はそろりそろりと後退っていった。
戻ると、やはり俺はビリ。罰ゲーム決定だ。
ー・・・ただ一つ完全に違うのは、皆が待っていたこと。
西ノ島に行かなかったことは正解だったようだ。
「すまん。探すのに手間取った!!おまけにボウズだ。ハハハッ」
ギロッ・・・。
この皆の凍りついたような目は見たことがある。
そう、あの夢の中でだ。
目の錯覚なのか、それとも・・・。
「(今一瞬、皆にめちゃくちゃ冷たい目で睨まれたような・・・。)」
その時、「ぷっ」と瑠梨を始めに皆笑い始めた。
「ちょっと玲、あんたそれ、どういうことかわかってる??あははッはは!」
「んにゃ、玲くん、ダブルアウトだよ!」
「つまり、玲は…」
「罰ゲームやな!!」
「あはっ♪かわいそうだね〜」
あっ、やっぱりか・・・。
まぁ、あの血まみれの罰ゲームに比べりゃマシだな。
にしても、あの咲希の「よかった〜・・・あたしじゃなくて」と言わんばかりの
顔が
気になる・・・。
そして、その罰ゲームなのだが、洞窟からではなく、
遠回りにも海を泳いで帰れというものだった。
確かに大変な罰ゲームだが、あんな恐ろしいものじゃない。
今は純粋に、こいつらと青春を楽しんでいる。
もしかしたら"あれ"は、あんなことにならないための、
神様からの警告だったのだろうか。
きっと、これからの未来は形を変えて、よりよいモノになるのだろう。
なぜなら、あの時、瑠梨と約束したからー・・・。