簡単無料小説

約束 -

📚 目次

1 その他 (5ページ)

📍 無題
1
1/5 ページ


約束 〈プロローグ〉 










「逢いに行くよ。ヤックルに乗って…。」






アシタカがその約束をしてから、早くも2週間が経っていた。


無論、その約束を忘れていた訳ではなかったのだが、タタラ場の復旧作業に追われ、


森に行くどころか、まだ1度も護衛以外でヤックルに乗ることすらできていなかったのだ。


「もう2週間か…サンは、どうしているだろうか…。」


そんなことを考えながら、アシタカは、片腕を失って間もないエボシの代わりに、

米の運搬をしている牛飼い達の護衛をしているのであった。


タタラ場と森とが争うことは無くなったのだが、地侍達が、また


襲ってこないとも限らない。


「いかん…集中していなくては。」


護衛の仕事には、自分の命、牛飼い達の命がかかっている。それに米が届かなかったら、住民達の命にも関わるのだ。


それにタタラ場の復旧作業も、まだまだ残っている。アシタカは2週間働き詰めだった。


「ようやくか。」


最後の牛飼いと、米を運んできた牛が門の中に入ったのを確認したアシタカは、


自身もタタラ場へと入っていった。








「ヤックル、今日も大変だったな。」


タタラ場に入ると、アシタカはヤックルを労わった。


「私はすぐに行かないといけないから、構ってやれなくてすまない。」

ヤックルの首を1撫ですると、アシタカは復旧の手伝いへと戻っていった。






「アシタカ様ぁ〜こちらもお願いします!」


「わかった!すぐに行こう!」


アシタカの体力は、最早タタラ場に欠かせないものとなっていた。








その次の朝、アシタカは体に異変を感じたが、


〈今晩休めば大丈夫だろう…〉


と考え、今日も作業を手伝うのであった…。