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仮面ライダーダイガード - ロマン1:変形!!恐竜の守護者!!

📚 目次

1 その他 (2ページ)

📍 ロマン1:変形!!恐竜の守護者!!
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ロマン1:変形!!恐竜の守護者!!

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恐竜!

それはかつて実在したロマン!


恐竜!!

それはかつて地球を支配していた王者!!


恐竜!!!

そしてそれは、新しい地球の守護者である!!!



 




火星付近に浮かぶ一隻の巨大な宇宙船。

明らかに地球の物では無い物質で構成されたその宇宙船の中の中心部に、数人の人影があった。

機械と生物をごちゃ混ぜにした姿のその地球外生命体たちは、モニターに浮かぶ地球を指差し呟く。


『ギガーノ様、新たなダイナソウル反応を確認しました。』

『という事は、そこに俺達のソウルギアがあるって事か!!』

『ティタノ、私は今ギガーノ様に報告しています。邪魔しないで下さい。』

『何だと!!』

『言い争うなティタノ、ケツァール。もはや、我々3人になってしまった我ら『バイオリアン』の同胞。仲良くやろうではないか。』

『ハッ、失礼いたしました。』

『俺に行かせてくれギガーノ!!』

『いや、今回はケツァール、お前に任せよう。』

『畏まりました。謹んでお受けいたします。』


翼のような装飾を持つ女性型の宇宙人……ケツァールが、3人の中で最も巨大な男性型宇宙人……ギガーノに跪いた。

不満そうにしていたのは頑丈な走行を身に着けた男性型宇宙人……ティタノだが、ギガーノの目を見ると逆らう気も無くなった。

ケツァールは宇宙船のコントロールルームに設置してある卵型の機械を一つ手に取ると、ワープ装置の上に立つ。

すると彼女の姿はボブカットの20代後半の日本人女性の姿に変わり、ギガーノに会釈をすると目的地へ向けてワープ装置を起動した。


座標は地球、日本だ。






2020年 日本


「……ふぅ……よしっ!」


山中で岩を掘る一人の青年がいた。

少しずつ岩を削り、ブラシで砂を落としていく。

そして掘り出した何かしらの化石を太陽にかざし、彼はうっとりとそれを眺めた。


「うわぁ……!スゴイなぁ……!まさに太古のロマンって感じだなぁ…!」

「ハッハッハ、大吾くん、精が出るじゃないか!」

「博士!見てください、これ!」

「ほぅ……コレは、ラプトルの爪の化石かな……?凄いぞ大吾くん!」

「もう少し何か無いか探してみます!」

「しかし……そろそろいい時間だ。明日は子供たちの見学会もあるし……何より孫に怒られるからそろそろ帰りたいんだがね。」

「もう少しだけ!お願いします!!」

「うーむ、仕方ない。ではあと30分だけだぞ?」

「はい!」


彼の名前は草薙大吾。

今年で19歳の大学生で考古学者の卵。

恩師である桜木龍之介博士と共に、博士が館長を務める博物館の展示物を発掘しに来た。

昔から恐竜や太古のロマンが大好きな大吾は、子供の頃から桜木博士と共に研究をするのが夢だった。

先ほどまで採掘をしていた場所を再び調べ始めた大吾は、掘り進めているうちに、ピッケルが何か堅い物に当たった事に気付く。

そこを重点的に掘って行くと、小さいタマゴの様な化石なのか石なのかよくわからない物が出て来た。


「……何だコレ?」

「大吾くん、そろそろ時間だ。いい加減下山しよう。」

「博士、コレ何の化石かわかりますか?」

「ん?うーむ……ふむ、わからん。ただの石だろう。」

「そうですか……。」


そう言われても、何か気になる大吾。

一応その石をカバンの中に仕舞い、大吾は博士の運転する車へと乗り込んだ。





その日の夜中、空からやってくる一つの光があった。

そしてそれを観測した『とある機関』は、その事を実働部隊へと通達する。

通達を受けた実働部隊の隊長の女性は、副隊長の男にもこの事を伝えた。


「大木場、昇格後の初任務だ。明日の正午、敵が地球に接近する。気を抜くんじゃないぞ。」

「了解。今回の任務、いくら稼げるんスかね。」

「それはお前の働き次第だ。副隊長への昇格祝いだ、受け取れ。」


そう言うと、隊長の女性は、大木場と呼ばれた副隊長の男に恐竜の顔を模したデザインのドライバーと、赤いタマゴの様な機械を渡す。

それを受け取った男はニヤリと笑う。


「使い方は訓練で学んでいるだろう?」

「大丈夫スよ。バイオリアンだろとなんだろうと、金の為ならなんだってぶっ潰す。」

「頼もしいセリフだ。目的のはっきりしている男は嫌いじゃ無い。」

「俺に惚れたんスか?俺、年齢は3つは上じゃないと興味ないんで。」

「バカを言うな。明日に備えろ。」

「はいはい、力堂隊長。」


力堂と呼ばれた隊長の女性は、そう言ってその場を後にした。

ドライバーとタマゴを見つめながら、大木場大介はその場で眠りについた。





翌日 桜木博物館


この日は、桜木龍之介博士が孫娘の桜木香澄と、助手の草薙大吾と共に、小学校低学年向けの見学会を実施する日だった。

ただ、桜木博士の講義は小学生には少し難しかったのか、基本的な説明は全て大吾任せで、その助手を博士の孫娘で大吾の幼馴染の香澄が務める。

大吾はティラノサウルスの骨格標本の模型を子供たちに見せながら、笑顔で説明した。


「それじゃあ、この化石はなんの恐竜かわかるかなー?」

「はーい!!ティラノサウルス!!」

「正解!ティラノサウルスは今から6800万年前の白亜紀にいた恐竜で、この大きな口を使って狩りをしていたんだよ。すっごく強い恐竜なんだ!」

「やっぱティラノサウルスはかっこいいやー!!」

「先生先生!しつもーん!」

「はい、じゃあゆいちゃん。」

「先生の一番好きな恐竜ってなんですか?」

「そんなの、ティラノサウルスにきまってるじゃん!ね、先生!」

「でもトリケラトプスやアンキロサウルスだってかっこいいよ!」


見学会のたびに必ずされる質問、『一番好きな恐竜』

大吾は昔からどんな恐竜でも大好きだ。

でも、一番好きな恐竜は?と聞かれると、迷わず答えられる恐竜がいる。

大吾は子供たちをその恐竜の復元図の所まで連れて行く。



「先生の一番好きな恐竜は、コレ。『テリジノサウルス』だよ。」

「なにこれ……変な顔の恐竜じゃん……。」

「怖いけど、なんか弱そう。」

「テリジノサウルスは弱くなんか無いよ。こう見えてこのテリジノサウルスは草食で、長い爪を使って、仲間達を肉食恐竜から守る為に戦ったとってもかっこいい恐竜なんだよ。まだまだ謎は多いけど、そこにロマンを感じるんだ!」



そう言った途端、ポケットの中が熱くなる気がした。

お昼の休憩時間になり、ベンチに座ると、香澄がお弁当を持って大吾の隣に座って来た。


「お疲れ様大吾くん。はい、これ大吾くんの分だよ。」

「ありがと香澄。おっ、俺の好きな肉巻入ってる!」

「今日のお弁当自信作なの!特に玉子焼きは凄く上手に焼けたから、大吾くんの方のお弁当に多めに入れといたよ!」

「へー、楽しみだな。そうだ、玉子と言えば……。」


大吾はポケットから昨日発掘した石を取り出した。

まるで何かの卵の化石のようだが、さっきテリジノサウルスの説明をしている時にコレが熱くなった気がした。


「それなに?」

「何かの化石だと思ったんだけど、博士はただの石だって。でも、なんか捨てられなくってさ。」

「ふーん、ホントに何かの化石だったりして?」

「だったらロマンあるけどね。」



「おーい、香澄ー!大吾くーん!」



「あ、おじいちゃん!もう!また大吾くんに説明全部やらせて!!」

「うーむ、すまんすまん。ところで香澄、ワシの分のお弁当ちょ〜だい♪」

「全く……ちょっと待ってて。」


桜木博士と香澄は大吾が幼稚園の頃からお世話になっている。

大吾の両親と香澄の両親は共に多忙で、いつも二人で桜木博士の研究室に遊びに来ていた。

特に大吾の両親は、彼が高校1年生の頃からずっと海外に長期出張に出ている為、ここ数年は博士の家で香澄の作ったご飯を戴いている。

年に一、二度ぐらいは息子の顔を見に帰ってくる為、親子仲は良好。


「香澄ー、ワシの方のお弁当、玉子焼き少ないんだけど……。」

「3つも入ってるでしょ?」

「大吾くんの方、5つ入ってるんだけど……。」

「大吾くん、そろそろお昼休み終わりじゃ無い?次の準備しよう。」

「うん。じゃあ俺行ってくるよ。」


草薙大吾には夢がある。

それは、誰も見た事無い恐竜を発掘したいという夢。

化石研究者誰もが夢見るロマンであり、ロマンこそ、彼の生きる原動力だ。

大吾たちが小さい頃から博物館を建てたいと言うロマンを実現させた桜木博士と、親友の香澄が一緒なら、いつか叶えられる気がする。

その為にもまず、その桜木博士の為に子供たちに恐竜を好きになってもらわなければ。

急いで広場に戻ろうとする大吾の前に、ボブカットのモデル体型の女性がフラッと現れ、大吾の行く手をふさいだ。



「アナタはこちらの関係者さん?探し物があるのだけれど、よろしいかしら?」

「あ、すいません……今日は小学校の貸切で………明日でよければご案内しますんで、今日の所はお引き取りいただきたいんですけど……。」

「そう……。でも、大丈夫。すぐ終わるから。」

「え?」




女がそう言った瞬間、彼女の手は大吾の首へと伸びた。

突然の事で何が起きたかわからない大吾は、地面に叩きつけられた時に、自分が今この女に襲われたのだと理解した。

逃げようとする大吾の行く手を先回りして塞ぎ、彼女は自分の顔面の皮を脱ぎ捨てる。



その中からは、古代に実在した超巨大怪鳥『ケツァルコアトルス』を髣髴とさせる女性型の機械の様な宇宙人の様な怪物が現れた。



「ば……化物……!?」

『持っているんでしょう?『ソウルギア』。それを寄越しなさい。でなければ……、』



怪物……ケツァールは、白い卵型の機械を取り出すと、それを握りつぶした。

すると、その中から小さい昆虫の様な機械が無数に飛び出し、それらは人型サイズまで巨大化すると、メガネウラ型戦闘員『バイオロイド』へと変貌した。



『ソウルギアを捜し出しなさい。』


『『『『ギ―――――!!!』』』』



ケツァールの命令で、バイオロイドたちが一斉に博物館で暴れはじめた。

バイオロイドたちは見学に来ていた子供たちや香澄達を襲い始め、博物館の中を次々と壊していく。


「うわーーーー!!?」

「きゃーーー!!」

「皆!!早くバスの中へ!!」


引率の教師が子供たちをバスへ誘導しようとするが、その行く手を更にバイオロイドが塞ぐ。

慌てて出て来た香澄は大吾の腕を掴み、混乱した表情で大吾とケツァールを交互に見た。


「大吾くん!?これなに!?何が起こってるの!?おじいちゃんの博物館壊されちゃう!!」

「香澄、ここは危ない!!早く逃げて!!」

『うーん、これだけ大勢に見られちゃうと、少し面倒かしら……。ソウルギアを見つけても、皆殺し確定ね。』

「なんなんだよお前ら!!!なんでこんな事するんだよ!!!」

『ソウルギアを出せば、教えてあげる。』


ケツァールが腕を振り上げると、次の瞬間、ケツァールの腕が何者かに弾かれた。

どうやら、ケツァールに対し、何者かが発砲したようだ。

大吾と香澄が振り返ると、博物館の壊されて穴が開いている所から、数名の武装した特殊部隊の様な男達が入って来た。

今発砲したのは、その部隊の中で唯一の女性……長髪で少し背の低い若い女だ。

胸に付けている勲章を見るに、彼女が部隊の隊長らしい。




「動くなバイオリアン!!我々は地球防衛軍『Daino(ダイノ)』だ!!民間人を解放し、速やかに投降せよ!!」




『あら、また来たのね……。あなた達、いつもいつも邪魔するのね。』

「当然だ、我々の使命は、お前達のような侵略者から地球を守る事にある!!大木場副隊長以外は館内の民間人の保護を、大木場は私と来い!!」

「「「「了解!!」」」」

「りょーかいッス。」


副隊長である釣り目の若い男……大木場大介は、大吾と香澄を突飛ばし、隊長……力堂茜と共にケツァールの前に並ぶ。

二人は何処からともなく恐竜の顔を模した機械を取り出すと、それを腰に当てる。

すると、その機械からベルトが出現し、二人の腰に巻き付いた。



『ジュラシックドライバー!!』



『甘いわ。』


だが、それと同時に、ケツァールが大吾と香澄の頭上にエネルギー弾を放った。



「!! 危ない!!」



崩れた天井から大吾と香澄を救う為、茜が咄嗟に動いた。

二人を突飛ばすと、彼女は瓦礫の下敷きになり、急いで大介が茜の救出に向かう。


「隊長!!」

「くっ……問題無い……!だが、腕をやられた……!」

「だ、大丈夫ですか!?」

「チッ……お前らがボサッとしてるから隊長がやられたんだ!!関係無い連中はとっとと引っ込め!!」

「か……関係無くなんか無いです!!ここはおじいちゃんの博物館なんですよ!!」


二人に怒鳴る大介に反論する香澄。

そこへ、フラッと桜木博士が現れた。

博士はメチャクチャになった博物館と、その中で暴れ回るバイオロイドと特殊部隊『Daino』を見ながら呆然としていた。



「わ……ワシの博物館が……長年の夢が………!」



「は……博士……。」

『フム……ちょうどいいわ。アナタに、凄い力をあげる。』


そう言うと、ケツァールは博士の前に来た。

彼女は先ほどの卵型の機械を握ると、それを博士の胸元に押し当てる。

すると、博士の身体にその機械が吸い込まれ、博士はそのまま卵の殻のような物に包まれた。

そして次の瞬間、卵が割れて、その中から恐竜に似たメカメカしい怪物が生まれた。



『バイオゾード……!ヴェロキラプトル……!』



『キエエエエエエエエエエエエ!!!!!』


電子音と共に生まれたその怪物……バイオリアンが生んだ怪人『ラプトル・バイオゾード』は、目に映る物をかたっぱしから壊し始めた。

その姿は、獰猛な肉食恐竜、ヴェロキラプトルそのものだ。



「おじいちゃん!?」

「お前……博士に何をした!!」

『バイオゾードになってもらったのよ。自分の夢を、自分で壊しなさい。』



ケツァールが不敵に笑う。

見境なく暴れ回るラプトル・バイオゾードとバイオロイド達に対し、Dainoの隊員達も押され気味だ。

腕を負傷した茜が大介に指示を出すと、彼は小さく『了解』とだけ呟き、再びジュラシックドライバーを腰に巻く。


『ジュラシックドライバー!!』


「お前らはそこで大人しくしてろ。あのバイオゾードは、俺がやる。」


そう言いながら、大介は懐から赤い卵型の機械……ケツァールが持っていた物と同じ物を取り出した。

それを見たケツァールは大介に驚き、ジュラシックドライバーとその卵を交互に見る。


『ソウルギア!?まさか、Dainoの隊長以外も持っていただなんて……!』

「ソウルギア……?」


それはあの卵の事だろうか。

ケツァールが博物館を壊してでも探していた物を持つ大介は、その卵……ソウルギアを握り、上面のスイッチを起動する。



『ダイナソーナイト!ティラノサウルス!!』



「変身。」



ソウルギアを掲げ、『変身』の掛け声と共に、大介はソウルギアをジュラシックドライバーの口に装填した。

大介の身体を、先ほど桜木博士を覆った物と同じ卵の殻が包み込み、さらなる電子音に続けてその卵が砕け散る。



『ダイナソウル!!You are DaiKnight』



『グオォオオオオオオ!!!!』


砕けた卵の中から、機械仕掛けの2メートルサイズのティラノサウルスが現れた。

腰にはジュラシックドライバーが巻かれており、そこには先ほど大介が使った『ティラノソウルギア』が嵌められている。

大吾と香澄は何が起きたのかわからなかったが、茜はそのティラノサウルスを見てフッと笑う。




「見事な変身だ大木場。今日からお前は恐竜の騎士……仮面ライダーダイナイトだ。」




『バイオリアンは……俺が倒す!!』


ティラノサウルス……ダイナイトは、巨大な尻尾を振るい、ラプトル・バイオゾードを弾き飛ばした。

その勢いで周りのバイオロイド達もなぎ倒し、次はケツァールを狙う。

豪快な動きで自分にまとわりつくバイオロイドを蹴散らし、ケツァールに迫るダイナイト。

ケツァールは両腕を広げると、そこから翼を出現させ、空に浮かびダイナイトの攻撃をかわす。

2メートルサイズのティラノサウルスという巨体を持つダイナイトの攻撃では、軽やかな動きをするケツァールへ攻撃を当てづらい。


『ちょこまかと!!』



一方、ラプトル・バイオゾードとなった桜木博士は、瓦礫の下に埋もれた茜を救出しようとする大吾と香澄の前に立ちふさがった。

正気を無くした彼は香澄へと襲い掛かるが、香澄の前に大吾が彼女を庇うように立ち、ラプトル・バイオゾードの攻撃を受ける。


「大吾くん!!」

「博士……!俺と香澄の事がわからないんですか……!?目を覚ましてください!!」

『グルラァアアアアアア!!!』

「無駄だ!バイオゾードにされた人間は、埋め込まれたバイオギアを破壊しなければ元には戻らない!」


茜がそう言うと、大吾はラプトル・バイオゾードの胸にあるソウルギアが目に入った。

あれこそが、人間をバイオゾードに変貌させるソウルギア『バイオギア』。

あれを取り除かない限り、桜木博士が人間に戻る事は無い。


「博士!!!」

「もうやめるんだ!!あとは我々に任せろ!!クッ……!」

「大丈夫ですか!?」


ようやく瓦礫から出て来た茜がジュラシックドライバーとソウルギアを構えるが、腕が折れたのかジュラシックドライバーを落としてしまった。

蹲る茜を香澄が介抱し、大吾はひたすらラプトル・バイオゾードの攻撃を耐える。



「いいんですか博士……!?博士の夢だった博物館を、こんなわけのわかんない連中にメチャクチャにされて!今度は自分の手で壊そうとしてる!!違うでしょう!?博士の夢は、こんな簡単に壊れて良いもんじゃ無いでしょ!?」

『何を言っても無駄よ!!もはやその男の意識は、完全に古代の恐竜と一体化している!私達の従順な僕……バイオゾードだ!!』

「違う!!!」



ラプトル・バイオゾードに殴り飛ばされる大吾。

それでも彼は立ち上がり、ポケットの中でどんどん熱くなる卵型の石を手に取った。

それを見つめながら彼は叫ぶ。



「恐竜は、お前達の道具なんかじゃない!!恐竜は………古代のロマンだ!!!」



『ダイナソーガーディアン!テリジノサウルス!!』



叫びと同時に、大吾の持つ石が砕け散った。

そしてその中から、緑色のソウルギア……『テリジノソウルギア』が出現。

突然の事に驚く大吾や香澄、そしてダイナイト。

だが茜だけは冷静に状況を分析し、足元に落ちている自分のジュラシックドライバーを折れていない左腕で拾うと、大吾へと投げ渡した。



「戦え青年!!そのソウルギアは、君の力だ!!」

『やはりあの坊やが持っていたのね……!それを渡しなさい!!』



ケツァールが、ダイナイトを無視して大吾へと突っ込んできた。

彼は茜から受け取ったジュラシックドライバーを腰に当て、テリジノソウルギアを掲げる。

スーッと息を吸い込むと、先ほど大介がやったように、ソウルギアを構えて叫んだ。


『ジュラシックドライバー!!』



「……変身!!」



『ダイナソウル!!You are DaiGuard』


ジュラシックドライバーにソウルギアをセットすると、大吾の身体が大介と同じように卵の殻につつまれた。

その殻を突き破り、出現するのは機械仕掛けのテリジノサウルス。

それは彼に向かって飛んできたケツァールを長い爪で弾き落し、更にまとわりついて来たバイオロイド達を一掃していく。

苦戦するDainoの隊員達の元へも駆けつけ、彼等が相手していたバイオロイド達も、長い爪で斬り裂く。

恐竜の姿へと変わった大吾を見て香澄は一瞬怖気づくが、彼がダイナイト以上に、周りを傷つけない様に戦っている姿を見て、やはりこのテリジノサウルスは大吾なのだと胸をなでおろした。

敵数が減って来ると、無我夢中で戦っていたテリジノサウルスは我に返り、自分の姿に驚愕した。


『えぇぇ!?お、俺恐竜になっちゃってる!?なんだよコレ!?』

『気ィ抜くなド素人!!まだ終わってねぇぞ!!』


ティラノサウルスのダイナイトに言われ、正面を向く。

残る敵はラプトル・バイオゾードとケツァールのみ。

博士を元に戻す為に、再び爪を構えてラプトル・バイオゾードへと斬りかかるが、難なくかわされてしまった。



『自分が大きすぎて攻撃が当てづらい……!』

『当たり前だ。コイツは一撃の重さに特化した姿。敵の数が少なくなりゃあ、戦い方も変わる。ベルトの口を閉じろ!』

『え?』

『俺に合せろっつってんだ!!いいからやれ!!』

『あ、う、うん!』



動かしづらい腕を必死にジュラシックドライバーまで持ってくると、二人はジュラシックドライバーの口を閉じる。そして、ダイナイトの叫びに合せて、再びドライバーの口を開いた。



『変形ッ!!』

『へ、変形!!』



『リ・ボーン!!ダイナソーナイト!ティラノソウル!!RIDERdeformation DaiKnight 』

『リ・ボーン!!ダイナソーガーディアン!テリジノソウル!!RIDERdeformation DaiGuard』



ジュラシックドライバーの口を開けると、セットしていたソウルギアが割れ、ティラノサウルスとテリジノサウルスのレリーフがそれぞれ出現。

それと同時に二人の身体が変形し始め、尻尾や頭が外れ、代わりに人間の手足や頭部がどこからともなく現れた。

通常の人間サイズの姿になった二人は、共通装備であるダイナソードを腰に携え、『変身』した姿から『変形』を果たした。

さきほどの恐竜の姿『ダイナソーモード』から、仮面ライダーの姿である『ライダーモード』へ。



草薙大吾が変身した仮面ライダーダイガード テリジノソウル

大木場大介が変身した仮面ライダーダイナイト ティラノソウル



恐竜の力を持った、令和の世に生まれた新たな仮面ライダーだ。


「これが……俺……!」


「大吾くん、凄い!」

「ダイナソーガーディアン……ダイガードか……。これは、思わぬ収穫だったかもしれない。」


茜にそう評価され、ダイガードは腰に携えたダイナソードを手に取った。

同じ様にダイナイトもダイナソードを手に構え、二人のライダーはそれぞれ、ダイガードはラプトル・バイオゾードへ、ダイナイトはケツァールへと向かっていく。

ティラノサウルスの強靭なパワーを存分に剣に乗せ、ダイナイトはケツァールへと斬りかかる。

ケツァールはどこからともなく取り出した鉄扇でそれを受け止め、ダイナイトと交戦開始。


一方で、ダイガードはラプトル・バイオゾードを桜木博士に戻す為、全力を尽くす。

ラプトル・バイオゾードの爪攻撃を左手に握ったダイナソードで受け止め、右腕に装着されているテリジノサウルスの爪を展開し、ラプトル・バイオゾードを斬り裂いた。


『グォォォォオオ!!』

「博士、もう少し待っててください……俺が絶対に助けます!!」


『ダイナソウル!』


ジュラシックドライバーからソウルギアを取り外し、ダイナソードにセット。

剣先にエネルギーが溜まって行き、ラプトル・バイオゾード目掛けてダイナソードを振り下ろす。


『テリジノ!ダイナソーストライク!!』


必殺剣技『テリジノダイナソーストライク』で、ラプトル・バイオソードを斬り裂くダイガード。

その攻撃でラプトル・バイオゾードの爪が全て折れ、彼には戦う手段が無くなってしまった。

最後は博士を元に戻す為に、バイオギアを破壊しなければならない。

ソウルギアをドライバーに戻し、ドライバーの口を2回閉じる。



「俺のロマンは、誰にも止められ無い!!!」



『テリジノ!ジュラシックストライク!!』



左脚にエネルギーを溜めると、ダイガードは走り出した。

まるで恐竜が走っているかのように地鳴りをさせながら、彼は飛び上がる。

そして、全身がダイナソーモードの幻影に包まれ、ダイガードは必殺のライダーキック『テリジノジュラシックストライク』をラプトル・バイオゾードへと叩き込んだ。

その一撃はラプトル・バイオゾードの中のバイオギアを正確に捉え、ふっ飛ばされたラプトル・バイオゾードは爆散。

爆発の中から気を失った桜木博士が現れ、駆け寄った香澄が博士を抱きかかえた。


「おじいちゃん!!」

「うっ……う〜ん………三途の川の向こうでばあさんが……。」

「博士!!」


博士の無事を喜ぶ香澄とダイガード。

ケツァールはダイナイトと交戦していたが、バイオゾードもバイオロイドもいなくなった状況で仮面ライダー二人を相手にするのは分が悪いと判断したのか、ダイナイトの剣を避けて博物館の天井の穴が開いた所から外へと飛び出る。



『今日の所はここまでにしましょう。ダイナイト、それにダイガード……素敵な二人に出会えた事を報告しなくちゃね。』



「逃がすか!!降りて来て戦え!!!」

「大木場!!」


去っていくケツァールを追いかけようとするダイナイト。

しかし茜に静止され、ダイナイトは剣を降ろした。


「今は、子供たちや皆の安否が最優先だ。自分の判断でこれ以上動く権限はお前には無い。隊長の私に従え。」

「………了解ッス。年下の癖に、すげぇ威圧感だ。」


ジュラシックドライバーを閉じ、ソウルギアを外すと、ダイナイトは大木場大介の姿に戻った。

それを見て変身を解く方法を学んだダイガードも変身解除し、大吾に戻る。

しかし、特別な訓練も何もしていない大吾は直後に激しい筋肉痛に襲われ、その場に倒れた。


「いててててて!!?なんだコレすっごい痛い!!」

「だ、大吾くん大丈夫!?」

「ド素人の癖に無茶するからだ。」

「そ、そうだね……助けてくれて、ありがとう!えっと……大木場くん!」

「気安く呼ぶんじゃねぇ!!」

「おい大木場!!」


大吾の持つジュラシックドライバーを取り上げ、負傷した茜を背負うと、大介はDainoの隊員達と共に博物館を後にした。





宇宙 バイオリアン母艦


『ダイガード……それにダイナイトか……。』

『はい。以前、Dianoの隊長である力堂茜の変身するライダーと交戦した事はありますが、潜在能力は彼女以上かと。』

『……まさか、テリジノサウルスとティラノサウルスのソウルギアがまだ残っていたとは……。てっきり、数億年前に恐竜と共に滅びた物かと思っていた。』

『いかがいたしましょう。』

『もう少し泳がせてみようじゃないか。あの二人、見ていて面白そうだ。』

『ハイ。』


モニターで今までの戦いを見ていたバイオリアンのリーダー ギガーノ。

彼の心は、数億年ぶりに滾っていた。

仮面ライダーダイガードと、仮面ライダーダイナイト。

変身と変形を使いこなすこの二人、戦ってみたら面白い事になりそうだ。

そんな事を考えながら、ギガーノは数億年ぶりに笑みを浮かべた。






後に完全に目を覚ました桜木博士は、ボロボロになった博物館を見て愕然とした。

小さい頃から祖父の頑張っている姿を見ていた香澄と、博士に憧れて考古学者を目指した大吾は、そんな博士の姿を見ていられなかったが、博士は香澄と大吾に顔を向けると、ただ一言だけ聞いて来た。



「怪我は、無いか?」

「え?う、うん……私は大丈夫……大吾くんはちょっと怪我しちゃったけど…。」

「俺も大丈夫です!一番酷い目に遭ったのは博士なんですから!」

「そうか………。博物館はまた立て直せばいい。君達が無事で、本当に良かった。」

「お……おじいちゃ〜ん!!」


祖父に泣きながら抱き着く香澄。

二人を守れた……ソウルギアの力で。

ソウルギア……バイオリアン……Daino……それに仮面ライダー。

今日一日だけで、一生分の驚きを経験したに違いない。



「……ロマン、あったなぁ……。」



手に握られたテリジノソウルギアを握りしめ、穴が開いた天井から夜空の星を見上げる大吾。

今後待ち受ける恐竜と宇宙を巡る仮面ライダーの戦いの日々を、彼はまだこの時は知らなかった。